会社概要と違法消毒の実態
厦門緑林森環境科技有限公司は、消毒・害虫駆除の営業資格を取得していないにもかかわらず、数十の飲食店に対し消毒サービスを提供した。
同社は規定に反し、長期間にわたり劇毒性有機リン系農薬ジクロルボス(DDVP)を使用した。
ジクロルボス(DDVP)の特性と使用手順
ジクロルボスは劇毒性を有する有機リン系農薬である。
市場価格は約1元(≈24円)である。
使用時はペットボトルに入れ、持ち運び時に必ずラベルを剥がすよう指示された。
食器、テーブル、椅子に直接噴霧し、食材が近くにある状態でも作業が行われた。
規定薬品プロポクスル
プロポクスルは規定に合致する害虫駆除薬で、1本約25元(≈590円)で提供される。
飲食店への影響
ジクロルボスを使用した消毒作業後、複数の店舗で魚介類が死亡したと報告された。
報告を受けた店舗は営業停止と店内清掃を実施した。
従業員の発言と行動
従業員は食器・テーブル・椅子にジクロルボスを直接噴霧し、食材が近くにあっても作業を継続した。
作業後の食器洗浄について店舗側に通知しなかった。
同時に「自分たちが消毒した飲食店には死んでも食べに行かない」と発言した。
会社責任者の見解
社長は魚介類死亡の原因を「気候や酸欠」と説明し、海鮮水槽付近では薬剤を噴霧していないと主張した。
従業員からの薬剤変更提案は「コストが高すぎる」として却下された。
調査の経緯
検査の経緯は以下の通りである。
- 2023年7月31日:厦門市市場監督管理局が検査を開始した。
- 検査当夜も同社は作業を継続した。
- 表面上はプロポクスルに切り替えたが、残留液体にジクロルボス成分が検出された。
- 2023年8月24日:厦門市湖里区合同調査チームが抜き打ち検査を実施し、ジクロルボスの箱詰めとラベル剥がしボトルを押収した。
- 検査後、湖里区にある同社営業所は閉鎖された。
- 複数の政府部門が本件調査に介入した。
メディア報道
新京報の記者が潜入取材により大量のジクロルボス箱詰めとラベル剥がしボトルを確認した。
同紙は同社の違法使用と従業員の発言を報じた。
飲食店側の対応
報道後、対象店舗は営業停止と店内清掃を実施した。
従業員は「店として把握していなかった」と述べ、別の従業員は「本部が状況を確認中で、今後の対応策を発表する」と語った。
規制・予防策の要点
- ジクロルボスは約1元(≈24円)で、プロポクスルは約25元(≈590円)である。
- 薬剤変更提案がコスト理由で却下された事例が記録された。
- 消毒薬の使用基準強化と営業資格取得の徹底が求められる。