面会の概要
2024年4月27日と2026年8月27日午後3時11分に、首相官邸で高市早苗首相は障害者団体「さよなら優生思想女性障害者の会」の代表らと面会し、計114通の手紙を受領した。受け渡しは報道陣に非公開で行われ、2026年の面会には当事者13名が出席し、首相の発言は約7分、団体側の発言は約3分であった。
障害者団体の概要
同団体は2021年に設立され、兵庫県在住の女性を中心に全国の障害者13人で構成される。
手紙募集の経緯
2023年2月に手紙募集を開始し、2026年2月に本格募集を行った。その結果、合計114通が集まった。2024年と2026年の面会では代表の中尾悦子らが手紙を手渡した。
団体の主張と懸念
代表の中尾悦子(58歳)は「障害者の命はいつも軽く扱われる。戦争になれば優生思想がむき出しになる」と強調した。過去の戦争における障害者虐殺の歴史を根拠に、軍備増強が相手国の拡大を招き緊張を高めることを指摘し、対話による解決を求めた。首相の防衛力説明を「とても残念だ」と評価した。
手紙の主な内容
- 防衛費増額が軍備拡大・戦争リスクを高める懸念
- 戦争が起これば障害者が最優先で犠牲になる恐れ
- 優生思想が露呈し、障害者虐殺につながる危険性の指摘
- 防衛力強化・武器輸出に対する全面的な反対
首相の防衛政策説明
高市首相は「攻撃はしないが、攻撃を仕掛けられたときには防衛力を持っておく必要がある」と述べた。また「防衛力を持たない国はあり得ない」と主張し、防衛力強化を「国民の命と領土防衛のため」と説明した。さらに「優生思想はあってはならない」との理解を示し、排除に向けた努力を表明した。
政治的背景
いのちの党・天野大輔参院議員(共同代表)は、7月の国会・参院予算委員会で首相に手紙の直接受領を要請し、面会実現の契機となった。記者会見で「戦争や優生思想の中で障害者が切り捨てられた歴史がある」と指摘し、手紙全文の読了と予算委員会での追及を求めた。
メディア・参加者の反応
参加者の中には発言時間配分や説明内容に不満を示す声があり、例として「障害者が官邸に行く大変さが全く感じられない」と指摘された。一部参加者は「直接手紙を受け取ってもらえたことは人生で良い経験」と述べた。手紙受け渡しは非公開で行われ、後に国会記者会見で一部映像が紹介されたが、首相の発言は長さのため途中で打ち切られた。
今後の展望と課題
首相は「優生思想はあってはならない」と表明し、排除に向けた具体的な取り組みを示す意向を示した。障害者団体は防衛費増額・軍備拡大に対する監視と訴えを継続する方針である。防衛力強化と障害者の人権保護のバランスが議論の焦点となり、国会の予算委員会等で手紙内容が追及される。
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