2026/08/25

中堅官僚不足と高齢化―無給休暇で乗り切る政府改革


民主党政権の新規採用抑制と中堅層の割合変化

2009年から2012年にかけて民主党政権は新規採用を抑制した。

その結果、30代から40代の官僚割合は2016年度の53%から2025年度には42%へ低下した。

この低下は中堅世代(実務の中核)不足の直接的要因と位置付けられている。

キャリア官僚の早期退職増加

採用から10年未満で退職するキャリア官僚は増加している。

退職者数は2014年度の66人から2023年度には203人に達した。

早期退職の増加は、30代・40代の中堅層の減少を通じて中堅世代不足を深刻化させている。

中堅層不足と高齢職員への依存拡大

中堅層が薄くなることで、60歳超の職員への業務依存が増えている。

育児・介護等の理由で離職が増加し、欠員が顕在化している。

定年制度の段階的引き上げ

国家公務員の定年は現行60歳である。

段階的に引き上げられ、2031年度に65歳へ移行する予定である。

給与制度の見直し

原則として60歳時点の給与を70%に引き下げる措置の見直しが検討中である。

役職定年制度の見直しと法改正目標

役職定年制度の廃止または見直しが検討されている。

30年以内に国家公務員法等の改正を目指す方針が示されている。

人事院の勧告と無給休暇の新設

人事院(川本裕子総裁)は2024年7月に、2027年度から年7日の無給休暇新設を求める勧告を行った。

無給休暇は育児・介護等で利用する中堅世代を対象として設定される。

転居を伴う異動の経済的負担軽減策として、単身赴任者だけでなく家族同伴者・独身者への手当新設が促された。

内閣人事局の改革案

内閣人事局は2024年7月に「多様な人材の活躍」「働きがいの向上」等4本柱の改革案を発表した。

  • 育児・介護・60歳超再任用を対象に短時間勤務制度を拡大することを検討する。
  • 30年以内に結論を出し、仕事と育児・介護の両立環境を整備する方針を示す。

若年層の離職要因

働き方への不満が国家公務員離れを促進している。

若年層の離職は中堅世代不足の背景要因となっている。

政府の総合的な取り組み

政府は高齢職員の就業促進策を推進し、給与・役職定年・無給休暇等制度の改善を総合的に検討している。

2030年までに国家公務員法等の改正を目指す。

離職対策と人材確保を強化し、長期的な人材育成・採用戦略を策定している。