組織と活動
日本弁護士連合会(日弁連)は、会を挙げて死刑制度廃止運動を実施し、会長が死刑執行ごとに抗議声明を発表している。法律上、弁護士は日弁連に会員登録しなければ活動できない。
犯罪被害者支援弁護士フォーラム(VSフォーラム)は2010年に結成された。目的は被害者権利の拡充と制度の実践・研究・改善策の提言である。メンバーはオウム真理教、池田小学校、闇サイト殺人等、死刑相当事件の被害者支援を実施している。
法制度と判例
日本国憲法は全103条であるが、「被害者」という語は一度も登場しない。加害者の権利として弁護人依頼権や黙秘権等が多数規定されている。
最高裁判所は1990年2月20日の判決で、刑事司法は公の秩序維持のためであるとした。その判示により、犯罪被害者の利益は法律上保護されないことが示された。
死刑執行事例
高見素直(58歳、2009年パチンコ店放火)は2009年に死刑が執行された。平野母子殺害事件は2002年に死刑判決が下されたが、後に無罪に転換された。山田浩二(55歳、2015年寝屋川中1男女殺害)は死刑囚であり、国家賠償請求訴訟が提起されている。
死刑賛成弁護士の立場
VSフォーラム所属の弁護士は、被害者遺族と向き合う中で死刑制度の必要性を実感したと述べている。弁護士全員が死刑反対という見解は誤りであり、被害者遺族の立場から死刑の必要性を訴えることが重要であると主張している。
個別弁護士事例
- 後藤貞人弁護士:平野母子殺害事件の弁護担当。オウム真理教元幹部と「忘れられない約束」がある。
- 小林修弁護士(73歳):1961年名張毒ブドウ酒事件の再審請求担当。
- 足立修一弁護士(67歳):1999年光市母子殺害事件の弁護担当。
- 高橋俊彦弁護士(55歳):2009年鳥取連続不審死事件の弁護担当。「完全なる善人も完全なる悪人もいない」という信念を示す。
- 橋本太地弁護士:大阪弁護士会所属、刑事弁護に従事。2026年8月22日のツイートで「自分の大切な人が死刑囚になっても死刑に賛成か?」と質問し、多数の回答者が感情論に走らず死刑賛成と回答した。
書籍情報
このような立場を体系的にまとめた書籍として『死刑賛成弁護士』が出版されている。著者は犯罪被害者支援弁護士フォーラム、出版社は文藝春秋、出版日は2020年7月20日である。形式は文春新書(新書判、256ページ、ISBN‑13 978‑4166612741)。
紙の新書は税込968円、Kindle版は950円で、在庫は残り1点、配送予定日は2020年8月25日である。
評価は平均3.6/5、レビュー件数46件、感想件数29件、評価86%、登録者数107人である。Amazonのランキングは本部門397,267位、裁判関連33位、文春新書216位、文学・評論97,346位である。
世論と統計
世論調査によれば、約80%の日本国民が死刑制度を容認している。
殺人事件における死刑判決の頻度は約100件に1件である。
議論の概要
世論と統計は、以下の議論の背景となる。記事・メディアの主張として、多くの国民は「理不尽な被害者救済」を正義と感じているとされている。また、「ほとんどの弁護士は加害者の味方」という認識があると指摘されている。
倫理的な問いとして、死刑賛成者が自分の大切な人が死刑囚になった場合に同様に賛成できるかという質問が提示されている。
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