2026/08/25

トランプ、カナダ車へ50%関税 2025年施行で供給危機


トランプ大統領の関税表明と実施スケジュール

2024年8月24日、トランプ米大統領はTruth Socialで次の内容を表明した。

  • 対象:カナダ製自動車、トラック、自動車部品、鉄鋼
  • 新関税率:50%(現行自動車関税率25%の2倍)
  • 適用開始日:2025年1月1日
  • 根拠:米国のカナダとの貿易赤字が600億ドルであること

同表明に続き、2026年8月24日にも同条件で2027年1月1日からの適用を再度発表した。

2026年8月22日には、一部カナダ品目に対し50%の追加関税が実施された。

現行関税制度とUSMCAの位置付け

  • 自動車関税率:25%(米国内生産部品を除く輸入部分に適用)
  • 鉄鋼関税率:既に50%が課されている
  • USMCA(米・メキシコ・カナダ協定)に基づき、長期間にわたりカナダからの多くの輸入品は関税免除されてきた
  • 2022年8月22日に、USMCAとは無関係の新関税が課された

米・カナダ間の貿易交渉の決裂経緯

  • 2023年10月21日 交渉決裂
  • 2024年8月21日 交渉決裂
  • 2026年8月21日 交渉決裂が報じられ、関税引き上げの背景となっている

カナダ政府の報復関税計画

  • 2024年9月8日 米国と同額の報復関税をカナダに課すと表明
  • 2026年9月8日 同様の報復関税を実施予定と発表
  • カナダ側は驚きを示さず、適切な姿勢で交渉に応じる意向を示した

この報復関税は、米国側の関税引き上げと同時に実施されるため、両国間のサプライチェーンへの影響が懸念される。

サプライチェーンへの影響

関税倍増が実施されれば、米国とカナダの統合サプライチェーンに大混乱が生じる可能性がある。

カナダ産自動車の約半分は米国内で部品が組み込まれているため、実効関税率は表面税率の約半分になると指摘されている。

日本の大手自動車会社(トヨタ、ホンダ等)はカナダ拠点での製造が影響を受け、サプライチェーンの見直しが必要になる可能性がある。

政治的・経済的背景

トランプ大統領は貿易赤字600億ドルを「持続可能でない」と主張し、関税引き上げを正当化した。

米国農産物に対するカナダ側の高関税への反発が、関税倍増の動機の一つとされている。

米国はカナダを「米国の一部の州」のように扱ってきたが、今回からその扱いをやめると主張した。

実施可能性と不確実性

トランプ氏は新関税が実際に発動されるかは不透明であると認めている。

バンス副大統領は交渉は「なお続いている」と述べ、詳細は未公開である。

国際的視点

USMCAの関税免除が崩れることで、北米全体の自動車産業構造に変化が生じる可能性が指摘されている。