2026/08/21

加藤登紀子が語る北方領土“実効支配”発言と政治波紋


歴史的背景

1945年8月28日から9月5日にかけてソ連が北方四島を占領した。

1946年にソ連が一方的に編入し、1948年までに全日本人を強制退去させた。

1956年の日ソ共同宣言でソ連が歯舞・色丹2島の返還を約束したが、未履行となった。

2018年のシンガポール首脳会談で安倍晋三首相とプーチン大統領が平和条約交渉加速に合意し、以降進展がない。

加藤登紀子の人物と経歴

加藤登紀子は1943年に旧満州(ハルビン)で出生し、幼少期からロシアの文化・風俗に親しんだ。

両親はロシア料理店を経営し、1957年に東京で「スンガリー」、1972年に京都で「レストランキエフ」を開業した。

夫は革命戦士の藤本敏夫氏で、1972年に獄中で結婚した。

旧ソ連歌曲『百万本のバラ』を日本語訳・歌唱し、反戦・平和メッセージを一貫して発信した。

2022年にウクライナ支援チャリティCDをリリースした。

藤本敏夫氏の概要

1960年代に学生運動で「三派系全学連」委員長を務めた。

1976年に有機野菜宅配システム「大地を守る会」を創業し、1981年に農業組合法人「鴨川自然王国」を千葉県鴨川市に設立した。

2002年に58歳で死亡した。

メディア露出と発言

2026年8月16日に放送されたTBS『サンデーモーニング』で、加藤登紀子は「北方領土はロシアが領有している」と述べ、領土より平和が必要であると主張した。

同番組のアナウンサー駒田健吾が「正しくはロシアが実効支配している」と補足した。

元外務事務次官の藪中三十二が「断じて許容できない」とコメントした。

SNS上の反応

X(旧Twitter)ユーザーは加藤の発言を批判し、謝罪や出禁処分を求めるコメントが多数寄せられた。

日本政府・官僚の対応

  • 高市早苗首相は「断じて許容できない」と強く抗議した。
  • 茂木敏光外相は駐日ロシア大使を呼び出して抗議した。
  • 外務省ウェブサイトは「北方領土は日本固有の領土」と明記した。
  • 藪中三十二は政府の立場を代弁し、加藤の発言を否定した。

ロシア側の動き

  • プーチン大統領は2024年と2026年に択捉島を訪問した。
  • 2026年8月13日は初訪問として海産加工施設等を視察した。
  • 駐日ロシア大使の武藤顕が呼び出され、訪問に対する抗議が公表された。

社会的・文化的影響

  • 加藤の発言がインターネット上で議論を呼び、批判的コメントが多数寄せられた。
  • 番組内で実効支配への訂正が行われたことが報道され、政治的議論に波及した。
  • 2022年に知床半島沖で観光船「KAZU1」が遭難した際、ロシア人救助隊が協力したエピソードを加藤が言及し、領土問題よりも平和と人道的協力が重要であると主張した。

放送側の対応

TBSは加藤登紀子をゲストに起用し、発言の正確性(実効支配)を補足する体制を取った。