2026/08/21

群馬県多文化共生調査:日本人治安不安急上昇と交流熱望


調査概要と実施方法

令和7年度(2026年2月)に群馬県内14市町村で多文化共生アンケートが実施された。対象は在住外国人1600人と日本人1000人(満18歳以上、無作為抽出)で、配布数はそれぞれ同数である。有効回答は外国人461件、日本人319件となった。調査期間は令和8年2月4日から2月20日までで、郵送配布・回収とインターネット回収の方法が併用された。設問は外国人側が8分野・40問、日本人側が3分野・26問で構成され、前橋・高崎・太田・館林等の14市町村が対象となった。

外国人回答者の意識

「近隣の日本人と親しく付き合っている」と回答した割合は30.2%で、前回(2020年度)比12.4ポイント増加した。「日本人と交流したい」と回答した割合は94.8%で、前回比4.1ポイント上昇した。日本語の会話に困ると回答した割合は28.0%で、前回の51.6%から大幅に減少した。

日本人回答者の意識

「外国人増加で治安・風紀が乱れる」と回答した割合は72.4%で、前回比35.4ポイント増加した(37.0%→72.4%)。「地域の外国人とあまり関わりたくない・関心がない」と回答した割合は46.7%で、前回比11.5ポイント増加した。「外国人に地域のルールを守ってほしい」と回答した割合は94.0%で、前回比5.3ポイント増加した(88.7%→94.0%)。

日本人意識の変化と背景

山本知事は、意識変化の要因として「一部の外国人の違法行為などによる不安・不公平感」を指摘した。また、多文化共生と秩序維持を両輪で進めるアプローチが必要であると提言している。

外国人意識の変化と課題

交流意欲は高く、94.8%が日本人との交流を希望した。親密な関係認識は30.2%に増加した。一方で、日本語会話の困難感は28.0%が依然として抱えている。

次期多文化共生・共創推進基本計画への反映(2027〜2031年度)

調査結果は次期基本計画の骨子案に反映される方針である。重点項目は以下の通りである。

  • 不法就労の根絶
  • 交流機会の拡充
  • 外国人向け情報発信
  • 「秩序ある共生社会」の実現

既存の施策・支援

群馬県が実施している主な施策は次のとおりである。

  • 「ぐんま外国人総合相談ワンストップセンター」の設置
  • 防災訓練・通訳支援、医療通訳ボランティアの実施
  • 「ぐんまで日本語!」プロジェクトによる日本語学習支援・スキルアップ研修
  • 「やさしい日本語」教材・講座の提供
  • 「群馬県国際交流賞」表彰制度
  • 外国人材受入環境整備認証制度・合同企業説明会の実施

課題と今後の展望

日本人の治安不安が顕在化し、共生意識に大きなズレが生じている。山本知事の指摘通り、多文化共生と秩序維持を同時に進めるアプローチが求められる。