2026/08/21

福井ハナエチゼン在庫過剰・農家赤字危機と価格急落


福井県産早生ハナエチゼンの出荷と在庫状況

2024年8月19日と2026年8月19日に福井県産早生ハナエチゼンの新米を初出荷した。

収穫量は例年並みからやや多いと見込まれている。

2025年産米の在庫は約3分の1が卸売業者への引き渡し前に倉庫に残存しており、販売遅延が在庫増の直接要因となっている。

店頭販売価格と変遷

Aコープみゆき店は2026年産ハナエチゼンを5kg 2,980円、10kg 5,480円(税抜)で販売している。

価格変遷は2024年に10kgが4,980円、2025年に7,880円、2026年に5,480円である。

店長の山上剛は、内金が下がったことを理由に店頭価格を下げたと説明した。

内金(前払い金)の変動と農家への影響

2026年産米の内金は、ハナエチゼンが60kgあたり16,000円、コシヒカリが17,000円、いちほまれが18,000円である。

ハナエチゼンは前年の28,000円から12,000円減少し、約40%(12,000円)の下落となった。

コシヒカリは29,000円から17,000円、いちほまれは29,200円から18,000円へそれぞれ約12,000円減少した。

2024年8月13日の臨時理事会でこれらの内金が発表された。

2022年はハナエチゼン・コシヒカリともに約10,000円前後であったが、2025年に急騰し、2025年から2026年にかけて約12,000円が急落した。

白井清志は、ハナエチゼンの生産コストが2万3千円以上であると指摘し、受取内金16,000円では原価割れになると述べた。

内金減少により農家の収支が赤字になる懸念が広がり、廃業を検討する声が上がっている。

JA福井県は販売状況に応じて農家への支払いを上乗せする「追加精算」の導入を検討している。

斉藤史憲部長は、前年の内金上昇幅が大きかったため、今年は大幅に値下げしたと説明した。

全国的な供給過剰と流通動向

全国で米の過剰在庫が発生し、民間備蓄が多く、厳しい市場状況と判断されている。

2024年以前は米不足で価格が上昇したが、需要減少で在庫が蓄積した。

2025年産米の販売遅延が在庫増大の直接要因となっている。

政策要請とJA福井の使命

JA福井県は政府に対し、備蓄米の買い戻しを緊急要請し、需給バランスの調整と米余りの是正を求めている。

JA福井は「1円でも高く売るのがJAの務め」と宣言し、同時に国民は「1円でも安く買いたい」と認識している。

ステークホルダーの主な発言

主要な関係者の発言は次に示す。

  • 山上剛(Aコープみゆき店店長):「内金が下がったため店頭価格も下げた」
  • 宮田幸一会長(JA福井県中央会):「コメ余りが背景で、国に備蓄米の買戻しを求める」
  • 斉藤史憲部長(JA福井県農業戦略部):「前年の内金値上げ幅が大きかったため、今年は大幅に値下げした」
  • 白井清志(農家・専門家):「ハナエチゼンの生産コストは2万3千円以上で、受取内金16,000円は原価割れ」
  • 消費者の声:価格下落を歓迎する声と、農家が赤字になることを懸念する声が同時にある。