2026/08/21

選挙前に拡散された玉城デマ ― “辺野古決定”は事実ではない


誤情報の概要

沖縄タイムス・ファクトチェックは、玉城デニー氏が「辺野古移設を決めた」および「英断と称賛された」という主張を「誤り」(デマ)と判定した。判定はNPO「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)のガイドラインに基づく。

SNSでの拡散状況

2023年7月26日に作成された投稿が、2024年8月19日と2024年9月13日の投開票前に拡散された。

  • 表示回数:約2,228,000回
  • いいね:約45,000件
  • 主張内容:玉城デニー氏がTBS映像で「沖縄県民にもすばらしい英断だという声もあります」と語ったとするもの
  • 添付画像:TBSニュース2022年5月31日放送画面の切り取り

拡散は知事選投票前に行われ、文脈と異なる形で切り取られたため誤解を招いた。

政府・政策の実態

米軍普天間飛行場の返還と辺野古新基地建設は、自民党・民主党中心の政権が長期的に主導している政策である。玉城氏の個人的決定ではない。

2023年の軟弱地盤改良工事訴訟で県が敗訴した。その後、国が代執行として設計変更を承認した。

現場には約9,500本の杭が打ち込まれ、工事停止の法的手段はほぼなしとされている。

この政策に対する玉城デニー知事の立場は、以下の発言・行動に示されている。

玉城デニー氏の立場と発言歴史

  • 衆院議員時代(与党民主党所属)に2010年、「県民は許さない」と辺野古回帰を批判し、同時に鳩山由紀夫元首相の辺野古推進決定を評価する声を紹介した。
  • 知事就任後、2022年以降の政策七つの柱から「辺野古」の文字を除外した。
  • 2026年知事選において「辺野古移設を決めた」事実はないと明言し、「反対の民意を守り抜く」姿勢を訴えた。
  • 政府の費用や完成時期の不透明さを批判した。

沖縄県知事選と政治勢力

沖縄県知事選は2024年9月13日と2026年9月13日に実施され、玉城デニー氏(66歳)は2026年に三選を目指す。

  • 主な対立候補
    • 古謝玄太(前那覇市副市長、辺野古容認)
    • 下地幹郎(元郵政改革相)
  • オール沖縄は翁長雄志氏が結成した政治勢力で、玉城氏への推薦は行わず「支援」だけに留めた。
  • 選挙戦略は反辺野古を前面に出す形で行われた。

関連する船転覆事故

2023年3月に女子高校生2名が死亡した事故に続き、2026年3月16日に抗議船2隻が転覆し、女子生徒2名が死亡、14名が負傷した。

捜査により無登録営業と甘い出航基準が明らかになり、遺族が業務上過失致死傷容疑で告訴した。事故後、玉城氏への批判的書き込みが増加し、抗議船運航団体の関与が報道されたことで議論が活発化した。