2026/08/22

コブハサミムシの奇行と牧田習が提案するエコツーリズム


コブハサミムシの形態と基本生態

成虫の体長は約1.5 cm(10〜15 mm)で、黒褐色の光沢がある。

背中に滑らかな節と中央のコブ状の盛り上がりがあり、一対の黄色い紋がある。

大型の鋏状構造(ハサミ)を持ち、オスは強く湾曲し、メスは比較的まっすぐである。

大きな羽で飛び立ち、夜行性で夜間に活動し、昼間は暗所で静止する。

日本各地の山間部河原、森林、草原、庭園の落ち葉・石・腐木の下に生息する。

雑食性で小型昆虫、卵、腐植物、果実を食べる。

主な天敵はカエル、トカゲ、鳥類、クモ、大型昆虫である。

冬季は土中や落ち葉下で冬眠する。

防御と捕食の行動様式

ハサミを大きく開いて威嚇し、隙間へ俊敏に逃げ込む。

捕食時はハサミで獲物(ダンゴムシ、芋虫)の動きを止めて食べる。

雌(母親)の保護行動と自己犠牲

卵産後もその場に留まり、風向きを考慮して卵を移動させ天敵から保護する。

ハサミを振り上げて卵を守る行動が観察されている。

自らの体をエサとして幼虫に提供し、母親が幼虫に捕食される報道がある。

幼虫の形態

幼虫は成虫に似た形態で、数回脱皮して成長する。

驚きの行動例

大型ハサミで石をひっくり返すと驚いて逃げる。

人間に対してもハサミで威嚇することがある。

ハサミムシ全般の位置付け

ハサミムシは原始的な昆虫とされ、ハサミはゴキブリの尾毛が発達したものとされる。

アブラムシ等を捕食し、農作物の保護に寄与する益虫と評価されている。

牧田習の学歴・研究経歴

1996年10月14日生まれ、兵庫県宝塚市出身、血液型O型。

3歳で祖父のミヤマクワガタに触れ、昆虫への関心が芽生える。

清風中学・高等学校卒業後、2015年に北海道大学理系生物重点選抜で入学し、2020年3月に理学部数学科を卒業。

東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程を2022年3月に修了し、同年博士課程に入学。

2025年3月24日にInstagramで博士課程修了を報告し、同年に農学博士号を取得した。

現在は東京大学総合研究博物館に所属し、オスカープロモーションに所属するタレントとして活動している。

メディア出演と出版物

  • NHK Eテレ「高校講座 歴史総合」レギュラーパーソナリティ(2022年4月〜)
  • NHK総合『ダーウィンが来た!』出演(2021年1月31日)
  • Eテレ『マチスコープ』出演(2021年10月1日)
  • Eテレ『スマホで昆虫ズカーン!』レギュラー出演(2023年8月26日〜)
  • フジテレビ『アウト×デラックス』出演(2019年6月20日)
  • バラエティ『猫のひたいほどワイド』出演
  • Webザテレビジョン連載「三度の飯より昆虫が好き!」(2021年10月〜2022年2月)
  • 『昆虫ハンター・牧田習のオドロキ!!昆虫雑学99』(2023年4月28日、KADOKAWA)
  • 『昆虫ハンター・牧田習と親子で見つけるにほんの昆虫たち』(2024年、日東書院)
  • 『昆虫ハンター牧田習の春夏秋冬むしとりカレンダー2025』(2024年、パルコ)
  • 『春夏秋冬いつでも楽しめる昆虫探し』(2025年、パルコ、イラスト西片拓史)
  • 『昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本』監修(2025年、小学館)

インドネシア・マラサリ村での調査と密猟実態

約10年前から東南アジアで昆虫調査を継続し、開発・密猟が原因で昆虫減少を指摘している。

2024年8月1日から5日にかけて、グヌン・ハリムン・サラク国立公園内のマラサリ村で調査を実施した。

昼間の観測でメダマチョウ、アゲハチョウ仲間、数種のトンボが記録された。

夜間の観測でコーカサスオオカブトと金色オウゴンオニクワガタが確認された。

乾季にも毎晩多数のコーカサスオオカブトが観測された。

コーカサスオオカブトは1匹約1,500円で売買され、インドネシアの平均月収約3万円に対し売上は約1/20に相当する。

密猟は日本への輸出が主流であり、バイヤーの記録が残っている。

無許可捕獲・輸出は法規制で禁止されているが、密猟は継続している。

エコツーリズム提案と課題

「捕って売る」から「虫を見に行く」への転換を提案し、訪問者と共に昆虫探しガイドを実施する。

村人がガイド業に従事することで生活支援が期待され、虫の保護と経済向上が結びつく。

現在はビジターセンターや宿泊施設などインフラが不足しており、NGOや現地協力による整備が必要とされている。