高見素直の死刑執行
2026年8月21日、大阪拘置所で58歳の高見素直に死刑が執行された。執行は高市政権下での初の死刑執行であり、平口洋法務大臣の許可のもと行われた。
高見素直は2009年7月に大阪市此花区のパチンコ店でガソリン放火を行い、5人が死亡、10人が負傷した。大阪地方裁判所は2011年10月に死刑判決を下し、最高裁判所は2016年2月に判決を確定した。
前回の執行事例
2025年6月、白石隆浩元死刑囚が神奈川県座間市での9人殺害事件で死刑が執行された。本執行はそれ以来約1年2か月ぶりの執行である。
改正刑法と死刑の位置付け
- 2025年6月に施行された改正刑法は、受刑者の更生を重視する「拘禁刑」(新自由刑)を導入した。
- 同法は懲役刑と禁錮刑を一本化した。
- 改正刑法において死刑は「更生を指向しない唯一の刑罰」と位置付けられている。
- 日本の刑法典でも死刑は唯一更生を目的としない刑罰である。
- 2025年末時点で145か国が死刑を廃止または事実上廃止している。
高市政権と平口洋法務大臣の決定
高市内閣は発足後、平口洋法務大臣の許可により本執行を実施した。平口大臣は死刑執行の最終決定権者である。
日本弁護士連合会の声明と提言
日本弁護士連合会(日本弁連)は会長松田純一のもと、2023年8月21日、2024年8月21日、2026年8月21日に執行に対し「大変遺憾である」と表明した。声明では死刑を「国家が生命権を奪う刑罰」かつ「更生を指向しない唯一の刑罰」と指摘した。
日本弁連は以下の提言・要求を行っている。
- 死刑廃止まで全ての執行停止を求める。
- 死刑制度廃止に向けた立法措置の早急な実施を要求する。
- 2022年11月15日の「代替刑制度設計に関する提言」。
- 2016年第59回人権擁護大会で採択された「死刑制度廃止を含む刑罰制度全体の改革」宣言。
- 2024年2月29日に設置された「日本の死刑制度について考える懇話会」の提言に対し、執行が行われたことを遺憾と批判した。
- 2024年11月の報告書で、国会・内閣下に死刑制度根本検討の公的会議体設置を提言した。
世論と国際的動向
2025年2月の世論調査では、死刑存続がやむを得ないと回答した人は8割以上であった。
国際人権規約委員会等は世論に関わらず、日本に対し死刑制度廃止を検討するよう複数回勧告している。
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