2026/08/22

スーパーカブ110の驚異的燃費とメンテ術完全ガイド


製品概要

ホンダ・スーパーカブ110は、デザイン・燃費・メンテナンス性が評価され、ユーザー評価は4.69点である。車両重量は公式99 kg(別資料では101 kg)で、最小回転半径は1.9 m。実質オートマ(クラッチ不要)のビジネスバイクとして位置付けられる。排気量は109 ccの空冷4ストローク単気筒OHCエンジンを搭載し、燃料タンク容量は4.1 Lで、満タン時の走行可能距離は約250〜280 kmである。

燃費実績

カタログ燃費は70.0 km/L、実燃費は60〜70 km/Lと示されている。WMTCモードでの実測は67.9 km/Lである。みんカラの統計(9,989件)では、レギュラー燃料の平均燃費が56.44 km/L、ハイオク燃料が57.26 km/Lである。

  • くちゃわん:68.09 km/L(給油235回)
  • I.T.O:70.35 km/L(給油146回)
  • MOTOMY:66.82 km/L(給油48回)
  • QP☆カタナ:76.61 km/L(2026年8月19日)
  • YouTuber実測:96.53 km/L(JA59型、約97.5 km走行)
  • 実測ツーリング:71.68 km/L(2022年モデル、294 km走行)

現行モデル近辺の平均実燃費は約56 km/Lである。

燃費に影響する要因と推奨メンテナンス

市街地渋滞やストップ&ゴー走行、短距離頻繁停止は燃費低下の要因となる。タイヤ空気圧不足が最も一般的な燃費悪化要因である。エンジンオイル劣化、エアフィルター詰まり、スパークプラグ劣化、チェーン調整不良も燃費低下に寄与する。したがって、以下のメンテナンスが推奨される。

  • 前輪空気圧:1.75 kgf/cm²
  • 後輪空気圧:2.25 kgf/cm²
  • エンジンオイル交換:走行3,000 kmまたは1年以内の早い方

技術仕様

エンジンは空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒で、低回転高トルク特性を有する。電子制御燃料噴射(PGM‑FI)により走行条件に応じた最適燃料供給が行われ、燃料カット制御で減速時の燃費が向上する。自動遠心クラッチ付きマニュアルギアは金属歯車の直接噛み合わせでロスが極小化されている。

車体はプレスバックボーンフレームで構成され、約100 kg強の高剛性・軽量化が実現されている。17インチ大径・細幅タイヤにより転がり抵抗が低減され、LEDヘッドライト、荷掛けフック、大型レッグシールド、リアキャリアが標準装備されている。

ECU部品番号(JA59型 2022年)は38770‑K88‑J43で、スロットルTH、油温TO、O2、IACV などのセンサーが搭載されている。4速リミッターとフェイルセーフモードが装備されている。

メンテナンス上の課題

チェーン、スプロケット、タイヤ、テール・ウインカー電球は劣化しやすい部品として報告されている。ユーザーからは、速度不足、2人乗りに不向き、盗難リスクが高い点が後悔として挙げられている。

市場・販売実績

2023年上半期の出荷台数はスーパーカブ110が6,000台で原付二種クラス・マニュアルミッション部門の第2位、クロスカブ110が4,750台で第3位、ハンターカブ(CT125)は通年で約18,600台、計画比+33%である。

新車希望小売価格(2022年モデル)は302,500円(税込)である。中古車価格は10万円以下(古いキャブレターモデル)から30万円以上(新古車・上位モデル・カスタム車)まで幅がある。

リアキャリア、フロントバスケット、シート、マフラー、ライト・テール周りなど、カスタムパーツは多数のメーカーが供給している。

歴史・開発背景

本田宗一郎と藤澤武夫は「誰もが簡単に扱え、丈夫で、経済的な乗り物」を目指してスーパーカブを開発した。エンジンは少燃料で高効率を実現する設計であり、4ストローク単気筒は2ストロークに比べ燃焼効率が向上する。

  • 2009年:カブ110(EBJ‑JA07)発売
  • 2012年:FMC改良(EBJ‑JA10)
  • 2017年:FMC(2BJ‑JA44)へ、製造拠点を熊本へ移転
  • 2022年:JA59型(8BJ‑JA59)登場、最新ECU搭載
  • 2024年11月:限定HELLO KITTYモデル発売
  • 2025年2月:サービスキャンペーン開始、10月に価格改定・カラー変更

カタログ燃費の歴史的推移は、1958年 C100が90 km/L、1982年 50SDXが150 km/L、2007年 JBH‑AA01が110 km/L(PGM‑FI採用)、2018年 2BH‑AA09がWMTC 69.4 km/L、2022年 JA59型が実測最高96.5 km/Lである。

環境・規制対応

現行モデルは第二種原付(排気量125 cc以下・最高出力4.0 kW以下)に該当し、2025年新基準原付の対象外である。PGM‑FIと燃料カット制御により燃費・排ガスが低減され、EURO5/6、WMTC、OBD2の規制にエンジン制御で順守している。

まとめ・展望

実測最高燃費は96.5 km/L、平均実燃費は約56 km/Lである。低重量と小回転半径により取り回しが容易であることが評価されている。今後は、タイヤ空気圧やメンテナンスに起因する燃費低下への啓蒙、速度不足や2人乗り性能への改善要望への対応、EURO6等新規排ガス規制へのエンジン・制御技術アップデートが予定されている。