2026/08/26

沖縄は日本領か?中国の主張と国際法で巡る激闘の真相


中国側の主張と発言

ロドシクルス(2026年8月26日)は「日本の領土は本州・北海道・四国・九州とその付近の島々のみで、沖縄は中国領」とSNSで主張した。

華春瑩(2024年5月21日)は中国外務省報道官として「日本の領土は本州・北海道・九州・四国・その他小島に限定すべき」と述べた。

徐勇(北京大学教授、2009年12月シンポジウム)は琉球併合も沖縄返還も国際法上根拠がないと主張した。

劉江永(清華大学学者、2010年8月26日)は日本が沖縄を合法的に併呑したが、中国政府は沖縄が日本に属することを認めてきたと指摘した。

張召忠(中国人民解放軍海軍少将、2011年2月CCTVインタビュー)は釣魚島は中国領であり、琉球も日本の領土ではないと述べた。

張海鵬(中国社会科学院学部院、2023年6月4日)は清政府が1879年の琉球併合を認めず、カイロ・ポツダム宣言が琉球の日本領性を否定すると主張した。

林泉忠(台湾中央研究院副研究員)は「琉球カード」論議が台湾有事への牽制狙いであると分析し、正式表明しない五つの理由を提示した。

羅歓欣(中国社会科学院国際法研究所)は1971年の日米「統治権」譲渡は違法な「琉球及び大東諸島に関する協定」だと主張した。

張群(中華民国行政院長、1947年10月18日)は琉球群島が中華民国と特殊関係にあり帰属すべきと主張した。

歴史的背景

琉球王国は14世紀に成立し、1372年から明・清に朝貢した。独自の言語・文化・王統を保持した。

1609年、薩摩藩が武力侵攻し、琉球は二重従属体制となった。

薩摩藩の支配は1609年から1879年まで続き、形式上は独立国であったが実質は薩摩への貢納体制であった。

1879年、明治政府は琉球藩を廃止し沖縄県を設置した。これについては武力侵略と主張する声がある。

戦後、カイロ宣言・ポツダム宣言は琉球の地位を明示しなかった。

1951年サンフランシスコ平和条約第3条は米国が施政権・信託統治を付与し、主権移転には言及しなかった。

1972年沖縄返還協定は施政権の移転のみで、主権に関する明文はなかった。

国際法・条約の解釈

ポツダム宣言は「日本の主権は本州・北海道・九州・四国並びに吾等が決定する諸小島に限る」と記載し、琉球を含まないと解釈する主張がある。

サンフランシスコ平和条約第3条(1951年)は米国が琉球諸島の施政権を保持し、主権は日本に残存すると解釈が主流である。米国務省文書(1950〜60年代)には「主権は未確定」と記載されている。

1972年沖縄返還協定は施政権移転のみで、主権に関する明文はない。

返還後、国連および条約締結国は実質的に沖縄を日本領と認めている。

中華民国・中華人民共和国は1947年・1952年・1953年の声明・条約で琉球の帰属を否定または未定と主張した。1972年以降は駐琉弁事処の廃止等により事実上日本の主権を認める姿勢に変化した。

中国の組織的活動とメディア

  • 中国国民党は1928年5月南京決議で排日教育方針を掲げ、沖縄・台湾・朝鮮・関東租借地の返還を主張した。
  • 2005年《世界知識》は戦後の琉球接収は国際法上根拠が欠くと主張した。
  • 2009年北京大学シンポジウム資料は徐勇の未定論を掲載した。
  • 2010年《環球時報》連載は沖縄は清国から奪取されたと主張した。
  • 2013年《人民日報》・《環球時報》は沖縄は日本の武力併合であり、帰属議論は未完と掲載した。
  • 2016年《環球時報》は琉球列島の地位は未確定と指摘した。
  • 2025年《人民日報》・《北京日報》・《中華網》は琉球は歴史的に日本領ではないと社説・SNSで主張した。
  • 2025年CGTN英語特集は琉球地位未定論を紹介した。
  • 2024年大連海事大学は「琉球研究センター」設立を計画した。
  • 2024年春北京学術会議はテーマ「琉球の歴史的地位」とし、政府系学者が日本主権は疑わしいと結論した。
  • 2025年IRSEM報告書は在外華人・インターネット操作で沖縄独立派運動を煽ると指摘した。
  • 2026年CGTN特集・人民日報論考(2026年6月23日)は「1879年琉球処分は国際法違反」等を掲載した。

日本・米国の法的立場と対応

日本政府は1947年以降、琉球諸島を諸小島に含め主権は残存すると認識した。1972年返還後は全加盟国が日本の主権を承認している。木原稔官房長官(2025年12月1日)は「沖縄は我が国領土であることに疑いなし」と述べた。

米国は1961年日米共同声明で日本の琉球諸島に対する「剰余主権」を認めた。SCAPIN-677および米国務省文書では琉球の主権は未確定と留保された。米軍基地は沖縄に全米軍基地の70%以上が集中している。

世論・デモ・具体的事例

  • 2005年4月18日、北京で反日デモが行われ、沖縄返還ビラが配布された(沖縄タイムス報道)。
  • 2010年10月16日、成都で「琉球回収、沖縄解放」横断幕が掲示された。
  • 2010年6月、菅直人副総理が「沖縄は独立した方がいい」と発言し、一部中国ネットで絶賛された。
  • 2013年5月31日、《人民日報》は「サンフランシスコ条約での沖縄返還は無効」と掲載した。
  • 2023年6月12日、琉球新報はYouTubeチャンネル「快看資訊」の虚偽情報をファクトチェックした。
  • 2023年10月19日、《報導者》は沖縄知事の北京訪問が中国共産党の認知戦に利用された可能性を報道した。
  • 2023年2月、山東省出身中国人女性が那覇で不動産を購入し、SNSで「中国の領土にできる」と反応した。
  • 2023年5月27日、中国軍元幹部・孫建国が「沖縄が独立すると言ったら?」と発言した。
  • 2024年9月、厦門航空が那覇―福州定期路線を再開した(約9年ぶり)。

戦略的利用と認知戦

林泉忠の分析は、琉球問題が日中関係悪化時に利用される「カード」であると指摘した。

高志凱と林泉忠は、台湾有事への牽制・対日反制策として琉球独立・未定論が提起されると述べた。

2025年国連総会第三委員会で中国代表部は「沖縄県民は先住民」主張し、基地撤退勧告の可能性を示唆した。

2021年IRSEM報告書は中国が在外華人・ネット操作で沖縄独立派を煽ると指摘した。

2026年CGTN英語特集と人民日報論考は琉球未定論を国際的に広報した。