ICCの基本情報と近年の主要事案
国際刑事裁判所(ICC)は「法の支配」を守ることを目的とした国際司法機関である。第二次世界大戦後のニュルンベルク裁判・東京裁判をルーツに持つ。
2023年7月にフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ前大統領が人道に対する犯罪で訴追され、2024年11月にロシアのプーチン大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対し逮捕状が発出された。
米トランプ政権によるICC制裁の経緯
- 2022年2月 大統領令でICCへの制裁を科すことに署名。
- 2023年12月18日 赤根智子所長らを制裁対象に追加。
- 2025年2月 同様の大統領令で赤根智子所長(70歳)らを再度指定。
- 制裁対象となったICC判事の一人は、クレジットカードが使用できず、Amazonからの商品配達が停止されたと証言した。
日本政府の対応
米トランプ政権の制裁発表に対し、日本政府は「塩反応」的な消極的対応を取った。具体的な対策や支援が欠如していることから「はしごを外した形」と評価された。2022年以降、制裁対象のICC判事がクレジットカード使用不可やAmazon配達停止の事実が報告されても、実質的な支援策は提示されなかった。
主要人物の発言
膳場貴子(フリーアナウンサー)は、2023年8月23日、10月23日、2026年8月23日の3回にわたりTBS系「サンデーモーニング」に生出演し、日本政府の対応を「はしごを外した形」と批判した。
赤根智子(ICC所長、70歳)は、2024年12月22日のNHK電話インタビューで「ICCの存続を確保するために支援を求める」「制裁を受ける理由が見当たらない」「事態はますます深刻化し、裁判所自体への制裁リスクが高まっている」と述べた。
高市早苗(首相)は、2023年1月に赤根智子所長の表敬訪問を受け、X(旧Twitter)で「しっかり支援していく」と投稿した。2024年1月と2026年1月には、トランプ政権のICC制裁に対し「大変残念に思っております」と発言し、米国を含む関係国との意思疎通を継続すると付記した。
谷口真由美(国際人権法専門家)は、高市首相の「残念」発言に対し、日本がICC裁判官選出時に支援した事実を根拠に「支援は最後まで継続すべき」とコメントし、「日本が赤根所長への支援を途中で撤回したことは残念」と評価した。
竹下隆一郎(TBS CROSS DIG with Bloomberg チーフコンテンツオフィサー)は、日本人がICCで2人所長を務めた実績を指摘し、赤根智子所長への支援継続と将来の所長候補人材育成の重要性を主張した。
メディア報道と世論の動向
「サンデーモーニング」放送内でICCの設立経緯と赤根所長就任経緯が紹介され、膳場貴子が日本政府の対応を批判した。
同番組の放送後、赤根智子は2024年12月22日のNHK電話インタビューで制裁撤回を訴えた。
オンライン署名運動では「ICCの赤根所長に対する米国による制裁の即時撤回を求めます。日本政府は制裁を拒否し、赤根所長を支持・保護する具体的行動を取ってください。」という文言で賛同者を募集した。
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