2026/08/24

2026上半期 中国客激減+代替市場伸長で観光収支逆転?


政治・日中関係の変化

2025年11月7日、衆院予算委員会で高市早苗首相が「台湾有事」について「存立危機事態」になる可能性を示唆した。

同月14日、中国政府は高市首相の答弁に対する反発として日本への渡航自粛を呼び掛けた。

中国本土からの訪日客の減少

  • 2026年1~3月期:前年同期比‑50.2%減少
  • 2026年4~6月期:前年同期比‑52.5%減少
  • 上半期(1~6月)の推計:前年上半期比‑56.4%減少
  • 旅行消費額は1~3月期に5,478億円から2,740億円へ、4~6月期に5,064億円から2,592億円へと約半減した。
  • 上半期だけで5,210億円の消費額減少が生じた。

訪日外客全体の動向(人数)

2026年上半期(1~6月)の訪日客数は21,084,800人で、2025年同期の21,518,575人と比較して約‑2%減少した。

  • 1月:前年同月比‑4.9%
  • 2月:前年同月比+6.4%(過去最高更新)
  • 3月:前年同月比+3.5%(過去最高更新)
  • 4月:前年同月比‑5.5%
  • 5月:前年同月比‑3.6%
  • 6月:前年同月比‑6.8%

インバウンド消費額の推移(全体)

  • 2026年1~3月期:2兆3,373億円(前年同期比+2.5%)
  • 2026年4~6月期:2兆5,096億円(前年同期比+0.2%)
  • 上半期合計:4兆8,469億円(前年上半期比+1.3%、過去最高)

代替市場の旅行消費増加

代替市場の増加は、前述の中国本土からの消費減少を相殺した結果、全体消費額は前年を上回った。

  • 2026年1~3月期の増加額
    • 台湾:3,171億円 → 3,888億円
    • 韓国:2,823億円 → 3,179億円
    • 米国:2,223億円 → 2,600億円
    • オーストラリア:1,151億円 → 1,397億円
  • 2026年4~6月期の増加額
    • 台湾:2,846億円 → 3,639億円
    • 韓国:2,308億円 → 2,589億円
    • 米国:3,546億円 → 3,848億円
    • オーストラリア:1,000億円 → 1,059億円
  • 2026年6月に15市場(例:台湾、韓国、米国、インド等)が「6月として過去最高」の訪日客数を記録した。

経済損失の試算

2025年11月の試算では、中国本土・香港からの訪日客減少により経済損失が1.79兆円と算出された。

同試算では、前述の消費額減少が5,210億円と示された。

観光業への影響と展望

中国本土からの訪日客は上半期で‑56.4%減少し、前述の5,210億円の消費額減少を招いた。

台湾、韓国、米国、オーストラリアなど他国・地域からの旅行消費増加により、全体旅行消費額は前年上半期比で+1.3%増加した。

訪日客全体は約‑2%減少した。

立教大学・西川亮准教授は「中国依存から脱却しつつある」と評価している。