トランプ政権の永住ビザ発給停止措置
2024年1月と2026年1月に米政府は、アフガニスタン、ブラジル、エジプト、イラン、イラク、ナイジェリア、ソマリア、タイ、イエメンなど約75か国の永住ビザ(移民ビザ)の発給を一時停止すると発表した。
目的は、米国内で公的扶助を受ける可能性のある移民の入国を阻止し、制度の悪用や富の搾取を防止することである。
公電では、申請者が「公的扶助を理由とする拒否に対抗できる追加証拠」を提出しても、領事官にビザ拒否を指示した。
- アフガニスタン
- ブラジル
- エジプト
- イラン
- イラク
- ナイジェリア
- ソマリア
- タイ
- イエメン
米国務省の追加発表
2024年1月、米国務省はブラジル、コロンビア、エジプト、ハイチ、ソマリア、ロシアなどを含む複数国について永住ビザの発給停止を発表した。
発表は、対象国からの移民世帯の30%以上が米国内で公的支援を受給しているというデータに基づく。
対象は永住ビザに限られ、観光ビザや学生ビザなどの非移民ビザは含まれない。
国務長官マルコ・ルビオは全外交・領事公館に送付した公電で、同措置が法的権限を超えていると指摘した。
ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所の判決
2024年8月21日、ジャネット・バーガス判事は75か国対象の永住ビザ発給停止措置を「法律に違反」かつ「権限逸脱」として無効化した。
判決は、出身国のみを理由にビザ発給を拒否する指示が不当であり、1965年の国籍差別禁止法および領事官の個別審査権限に関する規定に違反すると認定した。
この決定により、ビザ申請は個別ケースとして再審査され、凍結・却下されていた申請が再開された。
米政府は本判決に対して上訴する権利を有する。
法的根拠
米国法では、領事官は申請者の財政状況、年齢、健康状態、技能、家族状況を審査し、経済的支援が必要と見込まれる場合にのみ入国を拒否できる。
1965年の「国籍による差別禁止法」および領事官の個別判断に国務長官が介入することを禁じる規定が存在する。
バーガス判事は、国務省が出身国だけでビザ拒否を指示したことが法違反であると指摘した。
ルビオ国務長官の公電は、権限逸脱と評価された。
影響
- ビザ審査の再開により、対象国からの家族呼び寄せに関する申請が増加する。
- 熟練労働者の永住ビザ申請も活性化する。
- 航空・旅行業界は、対象国からの渡航需要増加で路線需要が回復すると予測している。