2026/09/05

中国の視点と報道の自由:日中関係の深層と記者の闘い


柏尾安希子記者による中国訪問と現地での認識

神奈川新聞社文化部の柏尾安希子記者は、2025年に中国の南京を訪問しました。SNSへの投稿によると、現地の人々から「悪いのは日本の右翼であり、日本の市民とは仲良くし、ともに歩みたい」という言葉を頻繁にかけられたとしています。柏尾記者は、ここでの「日本の右翼」とは歴史改竄を目論み軍国化を進める日本の政治を指しており、中国の人々は日本の市民に対して友好的であるとの見解を示しています。

中国人民大学の王教授は、中国の強硬姿勢の対象は高市総理とその背後の勢力に対するものであり、日本国民一般や国家全体へのものではないと主張しています。あわせて、日本が平和主義の道に戻り、戦後の国際秩序を維持することを望んでいるとしています。

柏尾記者の主な著作・寄稿は以下の通りです。

  • 『日本軍「慰安婦」、教育に介入する政府の対応を問い質す:歴史から学ぶとは何か』
  • 『時代の正体-権力はかくも暴走する』(共著)
  • 「女性国際戦犯法廷20年 判決/証言をどう活かすか-日本軍性奴隷制を裁く」への寄稿

日中関係における政治的対立と現状

中国外交部は、日本の防衛予算が過去最高となったことを受け、「軍国主義を徹底的に清算しろ」と主張しています。習近平氏も、日本の軍事費増加に対しアジア各国が警戒するのは当然であるとの主張をしています。

日本国内では、小泉防衛相が「自衛隊への外国人登用」について「考えていない」と回答しています。また、日本政府による外国人の在留資格厳格化について、CNNは在留外国人が不安を抱く状況にあると言及しています。

歴史認識に関する国際的な動きでは、ユネスコ「世界の記憶」登録について、市民団体の申請と、軍の関与を否定する団体の対抗申請によりプロセスが膠着しています。

石橋学記者による報道活動と法的紛争

神奈川新聞社の石橋学氏は、現在は川崎総局編集委員を務め、差別やヘイトスピーチ報道に注力しています。「ヘイトスピーチに中立はない」と主張し、差別を可視化するための加害者の実名報道が必要であるとの立場をとっています。主な著作に『ヘイトデモをとめた街 川崎・桜本の人びと』や『時代の正体 権力はかくも暴走する』があります。

石橋氏は、参政党の主張を排外主義的ヘイトスピーチと断じ、候補者を批判する記事を執筆しました。これに関連し、2025年7月22日の記者会見から「事前登録がない」として排除されました。後に党側は、「しばき隊」等の団体との行動に伴う混乱防止が理由であると説明し、会見運用を見直しました。

また、石橋氏と佐久間吾一氏による名誉毀損訴訟では、以下の経過を辿っています。

  • 一審(横浜地裁川崎支部):街頭発言の一部に名誉毀損を認定し、石橋氏に15万円の賠償命令。
  • 二審(東京高裁):一審を覆し、請求をすべて棄却する逆転勝訴判決。

日本新聞労働組合連合および日本ジャーナリスト会議は、本件を記者個人を標的とした「スラップ訴訟」と位置づけています。