2026/09/05

外国人犯罪率の正体と背景:統計から見る構造的課題と解決策


人口あたりの犯罪者数と統計的背景

警察庁の2024年答弁によると、人口10万人あたりの犯罪者数は日本人が約151人であるのに対し、外国人は約299人となっており、外国人の犯罪率は日本人の1.72倍です。

人口比においては、日本人の人口は外国人の約30倍です。2025年時点の統計では、在留外国人数が4,125,395人、訪日外国人旅行者数が42,683,600人と、ともに過去最多を記録しています。

犯罪率の変動要因については、以下の分析がなされています。

  • 短期滞在者の影響:2019年から2021年のコロナ禍で短期滞在者が激減し、分母が小さくなったことで比率(犯罪率)が上昇しました。短期滞在者を除いた外国人の犯罪率は平均0.29%であり、日本人の0.16%を上回っています。
  • 属性差の補正:津島教授の試算によると、外国人は犯罪を犯しやすい20〜30代男性の割合が高く、日本人母集団には高齢者・女性・子供が多く含まれます。年齢・性別を補正すると、犯罪率は日本人の1.36倍まで低下します。

外国人の犯罪傾向と国籍別の特徴

警察庁では、定住性の低い層による組織的プロ集団と一般定住者を区別するため、分類を分けています。定着居住者、在日米軍関係者、在留資格不明者を除く層を「来日外国人」とし、永住者や特別永住者などを「その他の外国人」として定義しています。

2025年の来日外国人の犯罪傾向は以下の通りです。

  • 刑法犯:窃盗犯が件数の69%(12,226件)、人員の41%(3,030人)を占めます。共犯事件の割合は45.3%であり、日本人の11.5%の約3.9倍となっています。
  • 特別法犯:入管法違反が件数・人員ともに60%以上を占め、薬物事犯が約20%を占めています。

国籍別の特徴は以下の通りです。

  • ベトナム:窃盗(侵入窃盗、万引き)が最多で、薬物事犯も急増しています。
  • 中国:粗暴犯(傷害・暴行)が最多で、知能犯の割合が高くなっています。
  • ブラジル:自動車盗の検挙件数が最多です。
  • カンボジア:刑法犯の約95%が窃盗(太陽光発電施設の金属盗など)です。
  • タイ:侵入窃盗を主因として刑法犯件数が急増しています。

犯罪を誘発する社会的環境と構造的変化

外国人労働者の環境として、技能実習制度における以下の実態が報告されています。

  • 労働環境:月間労働時間が310〜360時間(1日12〜14時間)に及び、睡眠障害(42%)や抑うつ症状(25%)などの健康被害が見られます。
  • 経済的・制度的困窮:2024年の報告で賃金未払いが2,046件(総額17億円)にのぼります。また、診療拒否(27%)、保険未加入率(46%)、自己負担率70%超といった医療アクセスの課題が存在します。

同時に、犯罪の構造も変化しており、単独犯からSNSを利用した「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」へ移行しています。これは役割分担された組織的犯行であり、海外の指示役による国境を越えた犯罪という特徴を持ちます。

制度的課題と解決に向けた展望

現状の制度には以下の課題があります。

  • 司法処理:特別法犯は起訴より退去・送還(行政処理)が優先されるため、全体の起訴率が低く見える傾向にあります。また、証拠収集の困難さと通訳不足による立件の限界があります。
  • 政策的矛盾:「移民政策は取らない」という立場を維持しつつ労働力として受け入れているため、教育・支援などの受け皿が不足しています。

これらの解決策として、具体的な支援事例や国際的なモデルが挙げられます。埼玉県の「外国人包括支援センター」では、通訳付き調停により成功率70%超を達成し、通訳支援導入時の賃金回収成功率は85%まで向上しました。また、ドイツの言語・法・文化を統合した「統合コース」や、カナダの社会貢献を数値化した「ポイント制移民制度」などのモデルが存在します。

今後の構造的アプローチとしては、不法就労助長、偽造カード、地下銀行などの犯罪インフラの解体、および雇用均衡課税やNPO支援基金などの共生税制モデルによる財源確保と支援の両立が展望されています。