懲戒処分の概要
2026年8月28日に、共同通信社は名古屋支社編集部次長に出勤停止1日の懲戒処分を科した。出勤停止は無給であり、期間について法的上限規制は存在しない。
次長の具体的な行為
次長は2024年1月7日と2026年1月7日に、福井県前知事(杉本達治)に関するセクハラ報道を速報した。取材により報道の時期に誤りが判明したが、同日中に記者からの訂正要請に応じなかった。
同日に、自治体ホームページに掲載されたサッカー選手の発言を出典記載なしで記事に転用しようとしたが、所属長がこれに気付き、配信を止めた。
不適切編集の内容
- 誤った速報内容を即時に訂正せず、訂正は2024年8月28日と2026年8月28日に実施された。
- 自治体ホームページから引用したサッカー選手の発言を、出典記載なしで記事に使用しようとした。
- 共同通信社の編集綱領は「引用する場合は出典を記事中に明記する」と定めているが、上記行為はこの規定に違反している。
所属長の対応
所属長は出典未記載の部分に気付き、直ちに配信を停止した。
背景情報
福井県特別調査委員会は2026年1月7日に、杉本達治前知事の18年間にわたるセクハラ行為を認定した報告書を公表した。報告書は身体接触を伴う被害供述3件の信用性が高いと判断し、不同意わいせつ罪およびストーカー規制法違反の可能性を示した。
記者は2024年1月7日の速報に対し、誤りを次長へ指摘し、同日中に訂正を求めた。
組織の対応と声明
山根士郎編集局長は「信頼を損なう行為で、深くおわびします。再発防止を徹底します」と声明した。
2024年に共同通信社は編集ミスを理由とした懲戒処分を以下のとおり実施した。
- 2024年8月28日:次長に出勤停止1日(本件)
- 2024年4月28日:和歌山県ダイビング事故誤報で5人に戒告
- 2024年7月14日:日野町事件再審誤報で11人に懲戒処分。社長・編集局長が報酬を返上した。
法的・制度的背景
労働基準法第91条は減給の上限を平均賃金の1日分の半額、総額は賃金支払総額の10分の1までと規定している。出勤停止については法的上限規制がなく、期間中は無給が一般的である。
影響と今後の対策
不適切編集は社外・社内の信頼損失につながる。
再発防止策として、訂正フローの迅速化、記者と編集者間のチェック体制の明文化、出典管理システムの導入が検討されている。
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