給与支払い危機と病院の財政状況
日野市立病院は2026年9月19日から23日の5連休に診療収入が入らないことが判明した。結果、医師・看護師・職員約700人分の給与総額約2億7千万円を21日から18日に前倒しして支払う必要が生じた。
同病院は2002年に東京都日野市多摩平4丁目に開設され、病床数は300床である。近隣総合病院との競合と人件費上昇が財政難の主因とされ、財務状況は「半ば自転車操業が続いている」と診断された。
日野市の財政指標と支援方針
日野市の財政指数は0.97で、東京都内では17位になる。地方交付税が交付されにくい「不交付団体」扱いでもある。
- 前年度の病院への貸付額:10億円
- 本年度の緊急短期貸付額:1億円
- 別枠で検討中の追加支援額:10億円
市は2026年9月1日から始まる市議会に補正予算案を提出した。可決後、上記の緊急短期貸付を実行する方針である。
市長の決定と具体的支援策
古賀壮志市長は2026年8月28日の記者会見で、緊急短期貸付を決定したと発表した。市の担当者は病院の財務状況を説明し、補正予算に長期借入関連条文を追加して資金繰りの裏付けを強化した。
経営改善に向けた取り組み
令和5年度から5年間実施中の経営強化プランがある。
2026年7月21日に在り方検討委員会の第3回会議が開催された。議題は診療科構成、病床規模、高齢者救急の担い方であり、病院存続を前提とした運営方針が策定された。また、患者相談窓口の体制整備も実施された。
全国的な医療財政トレンド
厚生労働省の公式資料は、病院の利益率が近年低下傾向にあることを示している。本病院の財務課題は、厚生労働省調査が示す全国的な傾向と合致する。
厚生労働省調査によれば、経常利益が赤字の病院は61.2%で、前年同期比で10.4ポイント増加している。多くの公立病院が診療報酬の物価・人件費上昇に追いついていないと指摘されている。
法的経緯と元副市長への判決
東京地方裁判所は2026年6月26日の判決で、元副市長の監督義務違反を認定し、市長に一部支払いを命じた。
元副市長は2012年に退職後も院長相談役として任用され、2019年までに約5,555万円の支払い実績がある。
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