戦闘・軍事行動のタイムライン
2026年2月28日、米国とイスラエルは共同作戦「エピック・フューリー」「ロアリング・ライオン」を開始し、イランの指揮統制ノードと大型水上艦艇に壊滅的打撃を与えた。この作戦は5ヵ月以上継続し、同日以降米軍関係者7名が死亡、232名が負傷した。
2026年5月12日、サウジアラビア領内の米軍基地がミサイル攻撃を受けたとサウジ側が報告した。
2026年6月27日、米国中央軍(CENTCOM)はイラン領土の軍事監視インフラ、通信システム、防空施設、ドローン貯蔵施設、機雷敷設拠点を空爆した。
同日未明、イラン革命防衛隊(IRGC)はクウェートのアリ・アル・サレム空軍基地とバーレーンのサルマン港(米第5艦隊司令部)を標的に、弾道ミサイルとドローンで同時攻撃を実施し、拠点8箇所を破壊した。クウェートは2発の弾道ミサイルを迎撃し被害はなかったとし、バーレーンは空襲警報サイレンを鳴らして住民に避難を呼びかけた。
2026年6月28日、CENTCOMはイラン南部のシリク・ゲシュム島とバンダレ・レンゲを空爆した。
2026年7月23日から7月28日までの13日間、米軍はイランに対し連続空爆を実施した。7月29日に空爆が再開された。
2026年7月28日、IRGCは米軍駐留中東基地への弾道ミサイル奇襲攻撃を実施した。
2026年7月30日、ヨルダンに所在する米軍基地がミサイルで攻撃され、米軍関係者が死亡した。
2026年3月26日、イスラエル軍はバンダレ・アッバースで精密空爆を行い、IRGCN司令官アリレザ・タングシリ少将ら情報局長を含む複数の高官を殺害した。これによりIRGCN海軍司令部は実質的に機能停止した。
米国・イスラエル連合軍は開戦30日間で150隻以上のイラン艦艇を撃沈・大破し、IRGCNの「ドローン空母」や「前方基地艦」などの戦略資産が喪失した。
指導者・組織の動向
モフセン・レザイ氏は元最高指導者モハメッド・モジタバ師の軍事顧問を経て国家安全保障最高評議会事務局長に任命された。1980年代のイラン・イラク戦争中にIRGC最高司令官に就任し、在任期間は史上最長である。前任者ゾルガドル氏よりはるかに大きな権限を持ち、IRGCを国内屈指の強力機関に育成した。
IRGC准将モハマド・レザ・ナグディは2026年8月にPBS「ニュースアワー」出演時、「米軍は思っていたほど強くない」と発言した。
バリ・ナスル氏は、レザイ氏の事務局長任命を米国との戦争終結合意の可能性を踏まえたIRGC統制強化と評価した。
戦略・技術
IRGCは弾道ミサイルとドローンを使用し、発射台をピックアップトラック偽装や海岸洞窟から直接発射した。
シャヒード系列の自爆ドローンはロシア・ウクライナでの実戦経験を活かし、対空ミサイルの消費とイージス艦の防空飽和を目的として運用された。
中国製YJ-12超音速対艦ミサイルの技術移転が示唆され、同ミサイルが使用された。
新型ラムジェットエンジン搭載ミサイルは米艦艇の反応時間を極限まで短縮した。
イランは約3,000〜4,000個の海上機雷をホルムズ海峡要所に散布した。低コストで敷設できるが、掃海には数週間から数ヶ月、数億ドルの費用が必要である。
エバー・ラブリー号(シンガポール船籍)とキク号(パナマ船籍)はホルムズ海峡付近でドローン・ミサイル攻撃を受けた。ホルムズ海峡は世界海上輸送原油の約20〜30%が通過する重要航路である。
人的・物的損害
- イラン側:死者3,468〜6,000人、負傷者26,500人(情報源)。HRANAの報告では死者3,636人(軍人1,221人、民間人1,701人)。
- 米側:死者16人、負傷者543人。
- イスラエル側:兵士40人、契約業者1人、民間人28人の計69人が死亡、負傷者9,161人。
- UAE:死者13人。
- クウェート:死者11人。
- レバノン:死者4,246人、負傷者12,190人。
- 米国防総省の報告:150隻以上のイラン艦艇が撃沈・大破。
- IRGCNは「ドローン空母」「前方基地艦」などの戦略資産を喪失し、海上投射能力が著しく減退。
- IRISマクラン(前方基地船)は炎上し遠洋補給・指揮能力を喪失。
- シャヒード・バゲリ(ドローンキャリア)は数時間で撃沈され、広域ドローン攻撃基盤が消失。
- IRISデナ(フリゲート)はスリランカ沖で米潜水艦に撃沈され、海外派遣能力が遮断。
- シャヒード・サヤード・シラジ(コルベット)はバンダレ・アッバース近海でミサイル攻撃を受け炎上し、最新鋭防空艦が失われた。
- ファテ級潜水艦は大破し沿岸潜水作戦能力が低下。
- ガディール級ミゼット潜水艦は4〜6隻が破壊され、隠密機雷敷設能力が一部喪失した。
経済的影響
アラブ諸国の経済的損失は約1,200億ドル(2026年3月31日現在)である。イランの潜在的経済被害は約1兆ドル(2026年4月11日)と評価された。
米国は2026年6月21日までに軍事費として約400億ドルを投入し、トランプ大統領は追加で870億ドルを要求した。
ホルムズ海峡の封鎖に伴い商船の保険が不能となり、海上輸送コストが上昇した。
外交・合意・停戦の状況
2026年3月1日、国連安保理はイランへの米・イスラエル攻撃を非難し、即時停戦を呼び掛けた(135カ国提案、13カ国賛成)。同日、EUは同攻撃を「深刻な脅威」と評価し、即時停止を要請した。日本政府は外務省が中東渡航自粛を呼び掛け、首相がリスク備えを表明した。
2026年6月14日、イスラマバード覚書が署名され、6月18日に米側が海上封鎖を解除した。7月12日、IRGCは再度ホルムズ海峡封鎖を宣言し、停戦違反が継続した。
2026年6月26日・27日の米空爆により実質的に停戦が崩壊した。6月19日の覚書で全軍事行動の即時・永久停止が宣言されたが、7月に再び停戦違反が発生した。
メディアでの発言と認識
- IRGC准将モハマド・レザ・ナグディはPBSインタビューで「この5カ月で戦い方を学んだ」「思っていたほど米軍が強くないことが分かった」と述べた。
- モフセン・レザイ氏は国営放送IRIBインタビューで米軍部隊がイランの反撃により拠点移転を余儀なくされたと主張し、Xで米国の港湾封鎖が続くと米艦船・部隊が危険に晒されると警告した。
- トランプ大統領は2026年6月27日に米軍機が停戦違反したイランのミサイル・ドローン貯蔵施設を攻撃したとSNSで投稿し、7月29日に記者団へ「今度はこちらの番だ。イランを非常に強く攻撃する」と報復意向を表明した。ベトナム戦争とイラン戦争の共通点はほぼないと公言した。
- ニュースウィーク日本版は2026年9月1日に「ベトナム化するイラン戦争」特集を掲載し、IRGCは「真の約束4作戦」名義で大規模ドローン・ミサイル攻撃を実施したと主張した。
- CENTCOMは2026年7月28日にIRGCの弾道ミサイル攻撃を全て迎撃したとSNSで報告した。