2026/08/30

2025年自民・公明連立崩壊と中道改革連合の行方


自民党・公明党の連立政権(1999‑2025)

1999年10月に自由党(自民党)と公明党が連立政権を開始し、26年間続いた。2025年10月4日、高市早苗が自民党総裁に選出され、同月10日に連立解消が決定された。

中道改革連合の成立と合流の経緯

2025年1月、立憲民主党と公明党が衆院選直前に合流し「中道改革連合」を結成した。参院側は合流に参加せず、合流協議は8月末までに期限が設定されたが座礁した。2026年8月28日に立憲民主党が合流見送りを決定し、同月31日の3党党首会談でその結論が確認された。

公明党の離脱と離脱後の方針

2025年10月10日、斉藤鉄夫代表が高市早苗総裁と会談し、離脱意思を伝えた。離脱理由は、自民党が企業・団体献金規制強化(受け皿を党本部・都道府県連に限定)に応じなかったことにある。

離脱後も公明党は予算案や法案に賛成するが、国政選挙での協力は白紙とし、候補者推薦は行わないと表明した。

公明党内部の組織変化と献金規制提案

公明党の支持母体は創価学会(SGI)で、192カ国・地域に280万人の信者を有し、都市部で強い動員力を持つ。組織票は約4割減少し、1選挙区で約1万票規模と報告されている。池田大作死去後に組織力がさらに弱体化し、創価学会員の高齢化に伴う動員量減少が党勢低下の要因とされる。

公明党は企業・団体献金の受け皿を党本部と都道府県連に限定する規制強化案を提示したが、自民党は「検討はするが具体的な返答は不十分」と回答し、1週間以上具体策を示さなかった。この対応に対し、党内部では「タダ働き」になることへの不満が深刻化した。

X(旧Twitter)上では「公明離脱歓迎」「高市内閣で自民単独がいい」等の投稿が急増した。

離脱が自民党・連立政権にもたらす影響

離脱後、自民党は衆議院で196席、共に公明党は24席で合計220席となり、過半数確保が不安定になる。法案通過には立憲民主党・日本維新の会・国民民主党など野党の協力が必要になる可能性がある。

高市政権が掲げた靖国参拝、外国人規制、憲法改正、防衛強化は、献金規制への公明党の懸念や歴史認識・外国人政策に関する見解と衝突した。

自民党幹事長代行・西田実仁はテレビ出演で「自民党側から水面下での働きかけが一切なかった」と述べ、政治ジャーナリスト・田﨑史郎は新執行部に対し「慢心があった」「公明とのパイプがほとんどない」と指摘した。元自民幹事長・小沢一郎は高市総裁の人事・外交姿勢に強い拒否感を示し、政権能力を批判した。

世論・選挙リスク

  • 共同通信世論調査:3党合流を求める意見は19.0%、合流は取りやめ元に戻すべきという見方は51.0%。
  • 離脱により自民党は都市部の議席を失うリスクが高まる。組織票約1万票が接戦区での勝敗を左右する可能性が指摘されている。

今後のシナリオと与党復帰の可能性

公明党は「高市政権が終了したら与党復帰も視野に入れている」と表明している。復帰条件としては、献金規制への具体的回答や政策面での譲歩が想定される。

離脱後の選択肢は以下の通りである。

  • 単独路線強化:野党と接近し、政策提言や議会活動を独自に展開。
  • 再合流・再連立:中道改革連合内で公明系が再編成し、連立候補を検討。
  • 分党・再編:公明系議員が公明党へ戻り、残りは中道改革連合で存続。

野党(立憲民主党・日本維新の会・国民民主党等)の再編が進む中で、連携模様が変化する可能性がある。自民党は単独政権か新たな連立先を模索する必要があり、政権の安定性が低下するリスクが指摘されている。