2026/08/23

法務省認定校急増と無資格教師問題―2026年の課題


法務省認定日本語学校の規模

2026年7月時点で法務省が認定する日本語学校は823校で、2008年末の389校から2倍以上に増加している。

同時点で文部科学省が認定する日本語教育機関は64校である。

在留外国人の増加と日本語学習需要

2025年6月末の在留外国人は395万人で、過去最多である。

日本語教師の統計

2024年度に約5万人が日本語教師として活動している。

そのうち2万7000人はボランティアで、正規教員の不足を補っている。

日本語教員の資格要件と認定制度

  • 大学または大学院で日本語教育課程を履修したことが必要。
  • 法務省が認定する日本語学校の教員は上記要件を満たすことが義務付けられている。
  • 2026年4月30日の審査で、告示校58校のうち22校が文部科学大臣の認定を受けた。

対象校の概要と資格違反の実態

対象校は愛知県内に所在し、生徒定員は300人で中堅規模に分類される。

教員は十数人で、そのうち5人が日本語教員資格を持たずに授業を行った。

資格なし教員が担当した授業は全授業数の約25%に相当する。

名古屋出入国在留管理局の立ち入り調査

  • 調査実施:2025年9月。
  • 確認事項:資格なし教員が在籍していたこと。

入管の改善指導とその経過

  • 改善指導書発行:2025年10月。
  • 指示内容:資格なし教員の使用停止、教員配置の適正化。
  • 2026年8月時点の状況:改善指導が継続されている。

判例と関連処分

  • 福岡高裁(2026年3月):重い処分は「生徒の生命・身体に重大な侵害がある場合」に限ると判示。
  • 仙台市の日本語学校(2017‑2021):告示取消処分を受け、2026年7月時点で係争中。

教員不足の背景

  • 運営会社社長は、無資格教員の発生は「人手不足が全ての原因の発端」だと述べている。
  • 業界では、低待遇と薄給が資格取得や定着の障壁となっている。
  • 外国人政策の変更に伴い日本語能力が重視され、教員需要が拡大している。

空白地域の実態

読売新聞の報道によると、全国自治体の38.2%が日本語学習教室が近くにない「空白地域」である。

今後の課題

  • 資格要件違反に対する処分は改善指導に留まるケースが多く、罰則強化が議論されている。
  • 教員確保、資格取得支援策、待遇改善が課題として挙げられている。
  • 政策が日本語能力を重視する流れの中で、適正な教員配置と監督体制の強化が求められている。