全国の出生数と婚姻数の動向
2026年上半期(1~6月)の全国出生数は342,068人で、前年同期比0.8%(2,788人)増加した。これは2015年以来11年ぶりの上半期でのプラス転換である。
同期間の1~3月の出生数は163,299人で0.2%増加した(外国人出生者を含む)。日本人のみの出生数は未公表である。
2025年の全国出生数は705,000人で、10年連続の減少となった。2025年の日本人出生数は671,236人で、統計開始(1899年)以降10年連続最少である。
婚姻数は2024年と2025年に2年連続で増加し、2026年上半期は23,979組で0.2%増加した。2026年1~3月の婚姻件数は約50万件超で、前年同期比2.6%増である。
子育て世代人口の推移
子育て世代人口は減少傾向にあり、非婚化・晩婚化が拡大している。長期的に出生数は減少傾向が続くと推計されている。
高市早苗政権の政策と評価
高市早苗政権は17分野からなる「戦略」を掲げ、都と国の連携を強調した。出生数増加を成果として主張する声があるが、妊娠期間約10か月を考慮すると出生は政権前の受胎による可能性が指摘され、コミュニティノートで訂正された。
東京都の施策と成果
2025年の東京都の出生数は85,064人で、前年比約1%増加し、10年ぶりの増加となった。合計特殊出生率は0.96で横ばいであり、全国唯一1未満である。
- 「018サポート」:18歳以下の子どもを持つ世帯に月額5,000円を給付
- 0~2歳児の保育料を無償化
- 高校授業料を実質無償化
- 卵子凍結・無痛分娩費用を助成(都道府県初)
- 過去10年で子育て関連予算に約15兆円を投入
- 2024年から児童手当を大幅に拡充
小池百合子都知事は、政策が結実し出生数が伸びたとコメントし、施策の全国展開と国との連携強化を表明した。
地域別の出生数変化
- 東京都:2025年全体の出生数は88,518人で前年比1.3%増加。2026年上半期は84,207人で約1%増加。合計特殊出生率は0.96で横ばい。2025年の婚姻件数は79,481組で約3,000組増加。
- 愛知県:出生数は前年上回り517人増加。
- 福岡県:出生数は前年上回り438人増加。
- 26都道府県で出生数が上昇した。
- 千葉・埼玉・神奈川は2025年に出生数・出生率が低下した。
課題と今後の展望
- 子育て世代人口の減少、非婚化・晩婚化が続くため、長期的に出生数は減少傾向が続くと推計される。
- 妊娠期間や外国人出生比率を考慮すると、出生数増加の評価が過大になる可能性が指摘され、データ解釈に議論がある。
- 東京都の住宅費は全国平均より高く、若年層の定住が課題である。アフォーダブル住宅(家賃約20万円)や「こどもつながるUR」計画により、子育て世帯向け住宅供給を拡大する方針が示されている。目標は100団地・10万戸である。
- 今後は国と都の連携強化、施策のシームレスな継続、住宅支援・保育無償化・児童手当拡充を継続・拡大し、出生数の持続的回復を目指す。