2026/08/28

中野ブロードウェイで2億円時計強盗、チリ人逮捕


事件概要

2026年8月25日午前11時50分頃、タイムウォーカー(中野ブロードウェイ)でショーケースがハンマーで破砕された。

リシャール・ミル3本とパテック・フィリップ1本、計4本の腕時計が盗まれ、総額は約2億円である。

盗難は約10秒で完了し、白昼堂々の侵入窃盗であった。

店員が110番通報したが、店内は営業中で客はいなかった。

盗まれた時計の平均価額は約5,000万円である。

警視庁は同型の時計1点を押収し、残り3本の所在は現在も捜査中である。

容疑者と逮捕経緯

容疑者はチリ国籍の男性2名(33歳と23歳)である。

犯行3日前の2026年8月21日にシドニー経由で羽田空港へ短期滞在で入国した。

警視庁は防犯カメラ映像と目撃証言に基づき容疑者を特定した。

同日、2026年8月27日に大阪市内の民泊施設を家宅捜索し、1人を建物外で、約40分後にもう1人を建物内で逮捕した。

逮捕時、盗まれた時計と同型の時計1本が所持されていた。

容疑者は盗んだ腕時計を売却し、得た金銭をチリへ持ち帰る意図があると供述した。

手口と逃走手段

ハンマーでショーケースのガラスを割り、約10秒で腕時計を奪取した。

この手口は過去の銀座・甲府での高級時計窃盗と共通している。

事件発生約15分前に中野駅周辺で電動キックボードを借り、現場から約400メートル離れた場所で発見された。

逃走時、1人は電動キックボードで北方向へ、もう1人は徒歩で南方向へ逃走した。

キックボード付近には黒い上着、帽子、黒いリュックが残され、証拠として確保された。

捜査と証拠

現場からは割れたガラス片、電動キックボード、衣類・帽子、黒いリュックが回収された。

30代女性の目撃者は「ガシャーン」という音と無言の黒服男性2人を確認した。

警視庁は防犯カメラ映像、目撃証言、回収した衣類・帽子で容疑者を特定した。

逮捕状を請求し、窃盗容疑で逮捕手続きを実施した。

逃走後、2人は別方向へ分かれたが後に合流したとみられる。

警視庁は盗品のシリアル番号で個体識別し、国内外の流通経路を追跡中である。

逃走中の容疑者に関する目撃情報は中野警察署(03‑5925‑0110)へ提供可能である。

法的側面

暴行・脅迫が伴わなければ窃盗罪(10年以下懲役または罰金)に該当し、暴行・脅迫があれば強盗罪(5年以上懲役)に該当する。

警視庁は本件を「強盗事件」として捜査し、警察庁は「窃盗事件」と報道した。

犯罪統計

  • 令和7年(2025年)東京都内認知強盗件数は258件、侵入強盗は50件である。
  • 法務省犯罪白書によると、全国の強盗検挙率は92.5%である。

市場・経済背景

円安により日本の中古高級時計が海外コレクターにとって割安となり、盗品の国外流通リスクが増大している。

中古ロレックス相場の上昇が高級時計盗難の動機を高めている。

施設背景

中野ブロードウェイは1966年に開業し、駅北口から徒歩約5分に位置する。

地下1〜4階に店舗があり、5階以上は住宅となっている。

高級腕時計店が多数集積し、換金性の高い商品が一つの建物に集中しているため、標的になりやすい。

過去事例と手口比較

  • 銀座ロレックス窃盗(2023年5月)では少年ら4人組がハンマーでケースを割り、約70点(約3億円相当)を盗んだ。
  • 甲府貴金属店窃盗(2023年7月)では複数の男がハンマーでケースを破壊し、即座に持ち去り、同日中に逮捕された。
  • 共通点はハンマー使用、ケース破砕、短時間での大量奪取、逃走後すぐの逮捕である。

影響と今後の方針

警視庁は盗品の国外送金・換金ルートの追跡を重点課題としている。

防犯強化の必要性が指摘され、防弾ガラスや監視体制、入退店管理の強化が検討されている。

侵入窃盗増加傾向が止まりにくいと指摘され、法改正や罰則強化の議論がある。