2026/08/31

スーパーカブC125 60周年モデル 徹底解説と最新仕様


背景と歴史

ホンダ・スーパーカブ C125 は 2018 年にスーパーカブ 60 周年記念モデルとして登場し、1958 年発売の初代 C100 のデザインと精神をフルオマージュした。

コンセプトは「上質なパーソナルコミューター」であり、2017 年東京・ミラノモーターショーでコンセプトモデルが展示された後、翌年に市販が決定された。

2021 年 9 月にロングストローク化されたエンジンへモデルチェンジし、ボアとストロークを 52.4 mm×57.9 mm から 50.0 mm×63.1 mm に変更、圧縮比を 9.3 から 10.0 に上昇させた。

初代 C100 は空冷 4 ストローク OHV 2 バルブ単気筒 49 cc エンジンで最高出力 4.5 PS、重量 55 kg、レッグシールド・丸目ヘッドライト・リアキャリアを装備していた。

エンジンと駆動系

空冷 4 ストローク OHC 単気筒 123 cc(ロングストローク型)のエンジンを搭載する。

最高出力は 7.2 kW(9.8 PS)で、7,500 rpm に達する。

最大トルクは 10 Nm(1.0 kgf·m)で、6,250 rpm で得られる。

PGM‑FI(プログラム制御燃料噴射)により電子制御燃料供給と排ガス抑制が実現され、燃料タンク容量は 3.7 L、レギュラーガソリンを使用する。

駆動は自動遠心クラッチと 4 段リターン式変速機構で構成され、走行中はリターン式、停車時はロータリー式に切り替わる。

ブレーキと安全装備

前輪はディスクブレーキとフロント専用 1 チャンネル ABS を装備し、後輪はドラムブレーキで構成される。

ヘッドライト、テールランプ、ウインカーはすべて LED 仕様である。ヘッドライトは丸目、テールランプは縦型デザインが採用されている。

計器は外側がアナログ、内側がデジタルの二重円形メーターで、ギアポジション、燃料残量、時計、ツイントリップ機能を表示できる。

デザインと外観

ハンドルは鳥の翼(かもめハンドル)をモチーフにし、成形樹脂で包みテーパ加工が施された。

レッグシールドはハンドルから独立し、初代 C100 の風格を踏襲した形状である。

リアフェンダーまで続く S 字ラインが流線形デザインとして採用され、ボディ左右にオールドウイングマークの立体エンブレムが配置される。

  • パールボスポラスブルー(発売日 2023/1/20)
  • パールスモーキーグレー(発売日 2024/2/15)
  • プレミアムシルバーメタリック(発売日 2026/1/30)

専用アルミキャストホイールは切削加工仕上げで、前輪は 70/90‑17、後輪は 80/90‑17 のチューブレスタイヤを装備する。

シートと快適性

厚みのあるクッションシートは快適な座り心地を提供し、シート前側はスリム形状で足着き性を向上させている。

シート下部に車名ロゴの立体エンブレムが配置され、ピリオンステップにより 2 人乗りが可能になる。

別売りのピリオンシートを装着すれば、2 人乗り時の快適性がさらに向上する。

市場・価格・法規制

型式は 8BJ‑JA71、製造はタイ Honda Co., Ltd.(Thai Honda)が担当し、日本向け輸入は本田技研工業株式会社が行う。

国内発売日は 2026 年 3 月 6日で、メーカー希望小売価格(税込)は 495,000 円(税抜き約 450,000 円)と設定された。

本車は第二種原動機付自転車(原付二種)に該当し、AT 小型限定普通二輪免許以上が必要である。2025 年 4 月施行の「新基準原付」(排気量 ≤125 cc・最高出力 ≤4.0 kW)には最高出力が上回るため不適合である。

性能と燃費

定地燃費は 60 km/h で 2 名乗車時に 70.0 km/L(国土交通省届出値)を示し、WMTC モードの 1 名乗車時は 67.8 km/L である。

車両重量は 110 kg(乾燥重量ほぼ同等)で、燃料満タン時の航続距離は約 259 km と算出される。

装備と付加価値

Honda SMART Key システムによりキーを取り出さずにイグニッション ON/OFF、ハンドルロック、シートロック解除が可能で、キー本体にオールドウイングマークの立体エンブレムが付与される。

  • ピリオンステップ
  • スリム・コンパクトなキャリア(初代風デザイン)
  • センタースタンド標準装備
  • アナログ・デジタル二重メーター、ギアポジション表示、燃料計、時計、ツイントリップ機能

競合と市場位置付け

価格帯はモンキー125、CT125ハンターカブ、ダックス125 と同等である。

エンジン出力はモンキー125(9.4 PS)を上回り、スーパーカブ110(8 PS)よりも高く、シリーズ内で最高の性能を示す。