2026/08/31

自治体で広がる赤旗購読圧力とハラスメント実態調査


自治体別調査結果

荒川区は課長級以上85人を対象に66人が回答した。52人(78.8%)が『しんぶん赤旗』の購読勧誘を受けた。そのうち32人(61.5%)が心理的圧力を感じた。購読者は49人で、4人はすでに解約し、45人が継続している。解約希望は27人で、8月25日に共産側へ伝達され、8月末に契約が終了する予定である。

新宿区は課長級以上115人全員が回答した。約80%が区議から勧誘を受け、6割以上が心理的圧力を認識した。購読形態は35%が自発的、50%が「やむを得ず」だった。

葛飾区は管理職115人を対象に103人が回答した。購読者は78人(92.3%)で、うち72人が区議から勧誘を受けた。購読理由は「勧誘されたため」が67人(85.9%)で、個人的な嗜好は示されなかった。

千葉市の管理職対象調査では、回答者377人のうち69%が「強制を感じた」、70%が心理的圧力を認識した。

全国30以上の自治体を対象とした調査では、57%が「購読しなければならない」圧力を感じていると回答した。

板橋区、あま市、成田市、佐世保市、熊本市でも、購読拒否が「目を付けられる」「質問が増える」等のハラスメントにつながる事例が報告されている。

契約解除と自治体の対応

荒川区は8月末に『しんぶん赤旗』の購読契約を終了した。区議会は5月に実態調査の実施を求める陳情を採択した。

墨田区は管理職の解約希望を取りまとめて共産側へ伝達した。

文京区では具体的な人数は示されていないが、多数の管理職が購読を取りやめた。

新宿区は手続き代行と心理的サポートを組み合わせた解約支援を導入し、他区への事例として共有した。

葛飾区は3月に請願が採択された後、解約取りまとめの準備を進めている。

圧力・ハラスメントの具体的事例

共通の手口は、議員が勤務時間中に管理職のデスクへ直接集金し、「購読しなければ質問が増える」や「一般質問を受ける」等の暗黙の脅しを行うことである。購読後はほとんど読まれず、リサイクルに回されるケースがある。

  • あま市:購読しないと一般質問が行われる。
  • 成田市:課長昇格時に『赤旗』、課長補佐昇格時に『社会新報』の勧誘が行われた。
  • 佐世保市:ぼろきれを買うつもりで勧誘を承諾した。
  • 熊本市:購読を断ると目を付けられ、月末に約千円が徴収された。
  • 板橋区:購読しなければ関係が悪化し、理不尽な質問が想定された。

法制度・規則・政治的背景

鎌倉市は平成26年に「職務の中立性」を根拠として庁舎内の政党機関紙勧誘を禁止した。

日本共産党の収入総額の約80%は機関紙購読料等から得られている。『しんぶん赤旗』は創刊97周年を迎え、日本外国特派員協会の報道の自由賞を受賞した。

元共産党議員のSNS投稿によれば、勧誘は党の組織的指示に基づくと内部文書で示されている。日本維新の会・吉村洋文代表は連立政権協議で政党機関紙問題を政治資金議論に含める意向を表明した。

産経新聞の社説(2023‑10‑30)は、勧誘を「押し売り」「執拗な勧誘」と批判し、政府と自治体に実態調査と対策を要請した。

影響と課題

管理職はハラスメント的圧力下に置かれ、組織の中立性が侵害されている。機関紙購読は党の収入構造の中心である。千葉市では赤旗日曜版が庁舎内に週約300部配布され、市民サービスに影響を与えている。

課題は以下の通りである。

  • 解約支援の標準化と他区への展開
  • 鎌倉市モデルに基づく全国的な禁止措置の導入
  • 政治資金の透明化と機関紙収益構造の見直し
  • メディアによる実態調査と政府・自治体への指導要請の継続