沖縄県知事選の概要
2026年9月13日に投開票が行われる沖縄県知事選には、6名が立候補しています。
主な構図は以下の通りです。
- 玉城デニー氏:現職で3選を目指して立候補。いのちの党などが支援。
- 古謝玄太氏:元那覇市副市長の新人で立候補。自民、維新、国民、参政、保守、公明の各県本部推薦および高市早苗政権の支援・推薦を受ける。
山口真一教授は、この選挙が支持・不支持の2択に単純化しやすく、SNSの拡散特性と相性が良いという構造的特性を指摘しています。
SNS分析の手法と発信地の傾向
毎日新聞(ツール「メルトウォーター」使用、8/3〜9/3分析)および株式会社Sola.com(8/26〜9/1分析)によるXの分析結果です。
分析母数24,512件のうち、言及数は玉城氏が17,964件、古謝氏が9,975件であり、8月1カ月間の投稿量は玉城氏が古謝氏の約2.76倍でした。
発信地の構造については、県外からの発信が圧倒的に多く、以下の傾向が見られます。
- 毎日新聞分析:都道府県判明投稿の8割超が県外。
- Sola.com分析:県内からの発信割合は15%。
- 地域別割合(最多順):東京 → 沖縄 → 大阪。
- 特異点:玉城氏関連の投稿では、東京が沖縄の2倍以上の件数を記録。
候補者別の投稿傾向とナラティブ
上述の発信構造を踏まえ、候補者ごとの投稿内容を分析した結果です。
玉城デニー氏に関する傾向:
- 評価:否定的な投稿数が肯定的な投稿数を大幅に上回る。リポスト上位20件中19件がネガティブな内容。
- 批判構造:県外からの発信で特に顕著。3,494アカウントに分散しており、広範な批判構造となっている。
- 批判トピック:「左翼・共産党・活動家との結び付き」「極左暴力集団」(自民党県議の発言が影響)。
- 支持トピック:「平和・非戦・戦場にしない」。ハッシュタグ「#やっぱりデニー」が使用されている。
古謝玄太氏に関する傾向:
- 評価:肯定的な投稿数が否定的な投稿数を上回る。リポスト上位20件中、好意的が9件、ネガティブが5件。
- 批判構造:県内・県外で割合に大きな差はない。上位10アカウントが35%を占有する、少数の高頻度アカウントによる集中投稿である。
- 批判トピック:「統一教会との関係」。応援ポスターを揶揄する単一投稿に約240万件の閲覧数が集中。
- 支持トピック:「沖縄を前に」などの標語や停滞打破(支持投稿の43%)。ハッシュタグ「#沖縄を前に」が使用されている。
情報の正確性と政治的リスク
SNS上では、以下のような誤情報の拡散が確認されています。
- 玉城氏:「辺野古移設を決めた張本人」という情報、および道路標識の老朽化責任論(沖縄タイムスが「不正確」と判定)。
- 古謝氏:ポスター風の偽画像。
これに対し、玉城陣営は「一つずつ打ち消してもキリがない」と苦慮し、古謝陣営は「早期の火消しが大事」と認識しています。
識者は有権者の判断材料がゆがめられることに警鐘を鳴らしています。山口真一教授は、地域の事情を無視した県外からの情報流入による対立の煽りが、本来の政策議論を阻害することを懸念しています。
なお、投稿量は「活動量」を示すものであり、「実際の支持分布」や「事実認定」とは区別する必要があります。
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