2026年沖縄県知事選挙の概要
2026年の沖縄県知事選挙は、8月27日に告示され、9月13日に投開票が行われました。現職の玉城デニー氏と、自民・公明・維新等が推す新人の古謝玄太氏を含む、無所属など計6人が立候補しています。
投票傾向として、全投票の約4割が期日前投票となりました。支持層には世代間分断が見られ、18歳から50代は古謝氏を支持、60代以上は玉城氏支持となっています。
選挙の争点は、従来の「基地問題・安全保障」から「物価高対策・県民所得の向上」へとシフトしました。これには、玉城県政8年間で経済が改善しなかったことへの有権者の強い不満が背景にあります。
候補者別の主要公約
玉城デニー氏は、以下の施策を掲げています。
- 経済・インフラ:2026年2月より宿泊税2%を導入し、2027年度よりバス事業者と協働した「ヒューマンインフラ改革」を本格化させる。
- 教育支援:「ゆいまーる基金」を新設し、入学一時金30万円および月額7万円の給付型奨学金を拡充する。
- 基地問題:普天間基地の危険性除去を原点とし、政府に対話による負担軽減を要求する。
古謝玄太氏は、最低賃金の強制的引き上げより、中小企業のDX・AI化支援による「稼ぐ力」の向上を優先する経済施策を掲げています。また、普天間の辺野古移設および那覇軍港の浦添移設に賛成しています。
その他の立候補者では、屋良朝助氏が日米中琉の「四者条約」による基地の全面撤去を主張し、比嘉隆氏がコロナワクチン接種の中止と被害者への月10万円支給を公約としています。
保守陣営の「二馬力作戦」と政策合意
自民党および保守陣営は、下地幹郎氏が出馬を断念し、古謝玄太氏へ支持を一本化する「二馬力作戦」を展開しました。下地氏は告示2日前に自民党本部の働きかけにより不出馬を表明し、支援者に古謝氏への支持を請いました。
この一本化に伴い、自民党本部と下地氏は、鈴木宗男氏の仲介を通じて以下の4項目で政策合意に至りました。
- 子どもの貧困対策予算として300億円を確保する。
- 沖縄本島鉄軌道を5年以内に着工させるメドを立てる。
- 2030年のG7サミットを沖縄に誘致する。
- 辺野古移設を2036年に終了させ、速やかに普天間基地を返還する(期日を明記)。
また、下地氏は独自の提唱案として、保育園から大学、県外・海外進学を含む教育費の完全無償化(総額約850億円)や、既存候補地・浮体工法による2800m級民軍共用滑走路の整備、訓練の鹿児島県馬首島への集約を掲げています。
勢力分析と陣営の課題
玉城デニー氏(オール沖縄)の得票目安は約28万から30万票とされています。自民党の調査による支持率は、8月15日・16日時点で玉城氏45.5%、古謝氏41.4%でしたが、8月29日・30日には玉城氏47.3%、古謝氏45.7%となり、古謝氏が猛追しています。また、琉球新報の調査では古謝氏が1%未満の差でリードしています。
保守陣営は、兵庫県知事選で若年・無党派層を取り込んだSNS戦略の成功事例を意識しています。
一方で、自民党内部では、下地氏と党本部の合意内容を事前に知らされていなかった自民党沖縄県連や地元保守層に不満があります。また、自民党復党中の鈴木宗男氏は、下地氏の直接的な応援に入れない制約を抱えています。
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