国保逃れの概念と判定基準
国保逃れとは、勤務実態の乏しい一般社団法人などの法人役員となり、社会保険に加入することで高額な国民健康保険料の支払いを回避する行為を指します。
保険制度の差異として、国民健康保険は基本的な医療給付のみで傷病手当金がありませんが、協会けんぽなどの社会保険は保障が厚く、傷病手当金などの支給があります。
脱法性の判断基準は社会保険への加入自体ではなく、「勤務実態の有無」となります。
立憲民主党 福岡県連での実態調査
福岡市議から「会派内に国保逃れの恐れがある市議が複数いる」との報告があり、立憲民主党 福岡県連は全地方議員を対象に調査を実施しました。
外部社労士に相談し、加入保険の種類、役職、業務内容、勤務時間、報酬・会費などの聞き取りを行った結果、所属議員41人のうち17人が法人役員として社会保険に加入していたことが判明しました。
県連代表の鬼木誠氏は、状況を見た範囲では「違法的・脱法的な実態はない」と説明しています。
また、立憲民主党、国民民主党、社民党、無所属議員で構成される会派「福岡市民クラブ」は、一部市議の社会保険加入について、外部弁護士に依頼し調査を行う方針です。
他党への過去の批判と本件の経緯
2026年1月に日本維新の会と参政党で同様の「国保逃れ」手法が発覚した際、立憲民主党の議員は以下のような言動を示していました。
- 辻元清美参院議員:街頭演説にて「社会保障の負担を減らすと言って、自分たちがズルをしている」と激しく批判した。
- 打越さく良参院議員:X(旧ツイッター)にて、内部申告ではなく「第三者委員会の設置」を要求した。
立憲民主党本部の対応と課題
現在、立憲民主党本部は幹事長および組織委員長のセクションにて聞き取り調査を実施しています。
今春に全国地方議員へアンケートを実施しましたが、福岡県内からの申告はなく、実態把握に不備があったことが課題となっています。
水岡俊一代表は、事実確認を徹底し、その結果に基づいて党としての対応を判断するとしています。また、勤務実態がなく非難される点がある場合は、党としての考えを示す必要があると明言しています。