2026/08/20

ロシア警告と英製ドローン、共同正犯の法理と判例


ロシアの警告

ロシアは2023年8月17日に、英国が供給した無人機がロシア領内への長距離攻撃に使用されたとし、英国に「代償を払うことになる」と警告した。対象はロシア南部ボルゴグラード州およびモスクワ近郊の製油所である。同様の警告は2024年8月17日、2026年8月17日にそれぞれ再表明された。

ロシア大使館(ロンドン)の声明

ロンドンにあるロシア大使館は、2023年8月17日、2024年8月17日、2026年8月17日に、英国を「共犯者および共同実行者」とし、意図的に紛争エスカレーションを選んでいると非難した。

英国大使館(モスクワ)の声明(2026年情報)

モスクワの英国大使館は2026年8月17日に、英国を「共犯者および共同実行者」とし、同様にエスカレーションを非難した。

使用された無人機(ドローン)

使用された無人機は英国企業が製造しウクライナに供与されたものである。使用開始は「過去半年以内」にロシア領内で確認された。標的は南部ボルゴグラード州とモスクワ近郊の製油所である。

サンデー・タイムズの報道

  • 2023年8月15日:英国製ドローンがウクライナへ供与され、半年以内にロシアで使用開始と報じた。
  • 2024年8月15日:同内容で報道を更新した。
  • 2026年8月15日:同内容で再度報道を更新した。

英国防衛省のコメント

英国防衛省はロシア側の指摘についてコメントせず、詳細不明と回答した。

英国のウクライナ支援額

2022年2月のロシア侵攻開始以降、英国はウクライナ支援として約250億ポンド(約330億ドル)の軍事援助を表明し、支援には無人機供与が含まれる。

日本の刑法における共同正犯の規定

  • 刑法第60条:二人以上共同して犯罪を実行した者はすべて正犯とする。
  • 刑法第61条・第62条:教唆犯・幇助犯の規定。
  • 刑法第63条:幇助犯は必ず減軽される。

共同正犯の類型と法理

共同正犯は「実行共同正犯」と「共謀共同正犯」の二つに分類され、「一部行為の全部責任」の法理に基づき全員が犯罪全体の責任を負う。

共同正犯の成立要件

  • 共同実行の意思疎通(共謀)。
  • 実行行為の存在。
  • 正犯意思(主観的要件)。

判例

  • 練馬事件(昭和33年5月28日):共同意思の下で他人の行為を利用し、実行に関与しない者も正犯と判断。
  • 大麻密輸入事件(昭和57年7月16日):役割・意思内容を総合的に判断。
  • スワット事件(平成15年5月1日):黙示的意思連絡で共謀共同正犯が成立。

学説の主要論点

  • 実質的客観説・主観説。
  • 実行行為の重要性。
  • 共同意思主体説。
  • 行為支配説。
  • 因果的共犯論。

共同正犯の刑事責任

実行行為に直接関与しなくても、全結果について正犯と同等の罰を負う。「一部実行、全部責任」の効果が適用される。