2026/09/03

日本の高齢化と災害福祉 中学生が切り開く支援の未来


日本の高齢化と福祉・介護体制

2025年の推計では、65歳以上の人口比率は29.4%で、約10人に3人が高齢者である(総務省統計局)。

介護保険の自己負担率は10〜30%で、加入対象は40歳以上。保険者は市町村が務める(厚生労働省)。

介護職員の必要数は、2026年度で約240万人、2040年度で約272万人と見込まれている(厚生労働省)。

災害対策の法制度とガイドライン

災害対策基本法は2025年5月に改正され、同年7月1日に施行された。改正により福祉支援が制度的に位置付けられ、継続的支援が明文化された。

救命救急法の講習では「最初に自分の安全確保」が求められる。

日本には緊急避難の法則が存在し、適用例がある。

令和5年12月22日に「こども大綱」が閣議決定され、子ども・若者の視点が尊重される方針となった。子ども家庭庁は非常時における子ども・若者の意見反映等の調査研究を実施している(PDF 624KB)。

厚生労働省は「災害時の福祉支援体制の整備に向けたガイドライン」(資料303KB/概要460KB)を策定し、基本方針を提示している。

災害時に顕在化した課題と実例

東北地方大地震では、老人施設の職員が利用者の救出を試みた結果、逃げ遅れで死亡した事例が報道された。職員は「自分の命を優先して逃げるよう指示」されたと述べている。

能登半島地震(令和6年1月)を契機に、災害救助法等が改正され、福祉サービスが法制度に正式に位置付けられた。

二次被害の実態として、要配慮者(高齢者・障害者・乳幼児等)が長期避難に伴い生活機能が低下し、要介護度が重度化したことが近年の災害調査で確認されている。

中学生による高齢者支援の具体的取り組み

  • 岐阜県飛騨市で中学生が避難所運営訓練を実施。
  • 東北地方の津波訓練に「小中学生が老人ホームへ高齢者を助けに行く」カリキュラムが組み込まれた。
  • テレビや防災番組(例:TKB48)で中学生の防災活動が紹介された。
  • 5ちゃんねる掲示板に「中学生は真っ先に逃げてほしい」という声が投稿され、現役中学生は学校の避難訓練で高齢者避難を指示されていると主張した。
  • NHK情報番組「四国らしんばん」でも黒潮町の訓練で議論が生じた。

意見・議論の整理と提言

「中学生は真っ先に逃げてほしい」という声は、防災士が「自助が第一」と学んだと主張する立場と合致している。

70歳以上利用者の発言として「自分の命より子どもや孫を生かす」という言葉が報告されている。

全国社会福祉協議会(会長:村木厚子)は2019年に福祉の災害法制明文化を働きかけた。各都道府県は「災害派遣福祉チーム」や「福祉支援ネットワーク」を整備し、要配慮者支援体制を確保している。

以上の事実を踏まえ、災害時の高齢者支援に中学生を組み込む際は、まず自らの安全確保を前提とした訓練設計が求められる。