クイック・ロック・ジャパン株式会社の概要
設立は1983年で、埼玉県川口市に第一工場と第二工場を有する。
年間約32億個(約30億個)のバッグ・クロージャーを生産し、市場シェアは約9割、年間売上は約14億円である。
立体商標(J‑NRP)を取得し、ラベルクロージャー等の付加価値商品も販売している。
発明と技術的変遷
フロイド・パクストンは1952年に航空機内で袋を閉じる装置の原型を考案し、米国で特許取得後、1950年代に商用化した。
1960年代に自動袋詰め装置と自動結束機を開発した。
この技術は後にポリスチレン製のプラスチッククリップとして商品化され、1970年代後半に日本へ導入され、1980年代に普及した。
バッグ・クロージャーの構造と特徴
正式名称はバッグクロージャー(Bag Closure)である。
主素材はポリスチレン製のプラスチッククリップで、形状は四角形、中央に切り込みがあり、2本の腕で袋口を挟む。
カラーは白・水色等7色、穴形はハート・×等9パターンが用意されている。
- ワンタッチで固定でき、工具不要で装着できる。
- 人と機械の双方で扱える。
- 正しく使用すれば袋は密閉され、鮮度が保持でき、再利用が可能である。
- 高温、電子レンジ、直射日光に弱く、誤飲リスクがある。
主な用途
- 食パンやロールパンの包装
- 衣服整理用ハンガータグ
- カップラーメンのフタ留め
- コード整理
- しおり作成
自動結束機
1960年代にクイック・ロック社が開発し、ライン生産性の向上に寄与した。
環境・サステナビリティ製品
エコ・ロックは2021年に発売された。
植物由来原料を10%以上使用し、プラスチック使用量を10%以上削減したバイオマス留め具である。
J‑NRP JB‑5は2022年度のグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した。
再生プラスチックや天然繊維素材のバッグ・クロージャーも提供され、廃棄はプラごみまたは可燃ごみとして処理される。
日本市場での導入と競合
主な用途は食パン包装であり、市場は1970年代後半に導入、1980年代に普及した。
競合製品は針金タイ、シール、チャック袋である。
バッグ・クロージャーはコスト、速度、扱いやすさの最適バランスにより優位性を保持している。
海外での採用例
Kwik Lok社製品は世界中の食パン、ロールパン、トルティーヤ、ホットドッグ等で使用されている。
金属不使用のため金属探知機検査に支障がない。
ラベルクロージャーにQRコードを印刷できる。
安全上の注意点
- 無理な力を加えると破損し、袋が破れる可能性がある。
- 高温、電子レンジ使用、直射日光下での保管は避ける。
- 乳幼児やペットの誤飲防止が必要である。
将来の展望
- ラベルクロージャー等の機能統合型製品が付加価値を拡大している。
- QRコードやIoTセンサーとの連携が示唆されている。
- サステナブル素材の開発が進められている。