日中友好議連による若手議員の訪中
2026年9月13日から15日の日程で、日中友好議員連盟の若手メンバーによる訪中団が中国・北京を訪問します。9月13日に羽田空港などから出発しました。
訪中団は5政党からなる超党派の若手国会議員8名で構成されており、メンバーは以下の通りです。
- 自民党:高村正大(団長・前法務副大臣)、西田昭二、国定勇人
- 中道改革連合:中野洋昌(前国土交通相)、神谷裕
- 日本維新の会:住吉寛紀
- 国民民主党:浅野哲
- 日本共産党:山添拓(参院)
日中関係の現状と背景
現在の日中関係は緊張状態にあり、政府間の公式対話が不十分な状況にあります。2025年11月、高市早苗首相は国会答弁において、台湾有事は「存立危機事態」になり得ると言及しました。これを受け、中国側は2025年11月14日に自国民へ日本への渡航自粛を呼びかけました。
中国外務省は9月3日の記者会見で、交流の条件として「四つの政治文書」の順守と友好への努力を提示し、高市政権に対し正常な交流に必要な具体的行動を要求しています。「四つの政治文書」とは、以下の合意文書を指します。
- 1972年:日中共同声明
- 1978年:日中平和友好条約
- 1998年:日中共同宣言
- 2008年:戦略的互恵関係の包括的推進に関する日中共同声明
今回の派遣は約1年5カ月ぶりの訪中団派遣となります。
議員外交の目的と組織の役割
日中友好議員連盟は、会長の森山裕、副会長の赤羽一嘉・古川元久・福島みずほ、事務局長の小渕優子が役員を務める与野党超党派の組織です。「どんな時でも対話のチャンネルを絶やしてはならない」という方針を掲げ、首脳・外相級の対話が停滞する時期の「クッション」や「安全弁」として機能することを役割としています。
今回の若手派遣は、長期的な投資として、政府の正式交渉とは別の窓口(パイプ)を構築・維持し、相手国の政策意図を確認して誤算を減らすこと、および対立深化時の危機管理や関係改善の糸口探しを目的としています。
議員外交が国益に資するためには、会談目的の事前明確化、帰国後の成果公表、および外務省や関係省庁との情報共有が必要です。一方で、米国政府および国防省情報局(DIA)は、中国による対日政治工作機関として活用されているとして警戒を表明しています。
こうした目的のもと、訪中団は9月14日に、中国共産党および中国政府の意向に沿って民間外交を担う「中国人民対外友好協会」幹部らとの面会を調整しているほか、北京で開催中の国際的な産業見本市(サービス業展示会)を視察します。
今後の展望と関連動向
日中友好議連の森山裕会長は、今回の若手派遣を足がかりとして、自身も早い時期に訪中したい意向です。
また、日本国際貿易促進協会では、岩屋毅前外相率いる代表団が2026年9月27日から30日にかけて北京訪問を調整しており、習近平指導部との面会を要望しています。